蘆毛あしげ)” の例文
きゃッきゃッきゃッきゃッ。あはははは。お馬丁べっとうは小腰をゆするが、蘆毛あしげよ。(振向く)おうまやが近うなって、どのの足はいよいよ健かに軽いなあ。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
尤も、馬は二人とも、前のは月毛つきげ、後のは蘆毛あしげの三歳駒で、道をゆく物売りや侍も、振向いて見る程の駿足である。
芋粥 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
と励まし、自分の乗馬の蘆毛あしげを与えた。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ふゆ蘆毛あしげつも雪毛ゆきげ
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
(ああ、そう。)と会心のえみもらして婦人おんな蘆毛あしげの方を見た、およそたまらなく可笑おかしいといったはしたない風采とりなりで。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
(いんえごねんごろには及びましねえ。しっ!)と荒縄あらなわつなを引く。青で蘆毛あしげ裸馬はだかうまたくましいが、たてがみの薄いおすじゃわい。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
(いんえ御懇ごねむごろにはおよびましねえ。しつ!、)と荒縄あらなはつなく。あを蘆毛あしげ裸馬はだかうまたくましいが、たてがみうすおすぢやわい。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
(あゝ、う、)と会心くわいしんゑみらして婦人をんな蘆毛あしげはうた、およたまらなく可笑をかしいといつたはしたない風采とりなりで。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
棒鱈ぼうだら乾鮭からざけうずたかく、片荷かたに酒樽さかだるを積みたる蘆毛あしげこまの、紫なる古手綱ふるたづないて
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
媛神 蘆毛あしげ、蘆毛。——
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)