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臓
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ぞう
ふりがな文庫
“
臓
(
ぞう
)” の例文
旧字:
臟
長いこと
心
(
しん
)
の
臓
(
ぞう
)
に耳を当てたりしたあげく、とど遺骸と見極めたのだから、よもやそこらに抜かりはあるまい、常吉はこう言い張った。
釘抜藤吉捕物覚書:04 槍祭夏の夜話
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
けれど淵辺には宮のおん目とお口がカッと開いて、せつな、自分の五
臓
(
ぞう
)
へ
咬
(
か
)
ぶりついて来そうな
形相
(
ぎょうそう
)
に見えたのかもしれなかった。
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ゆえにこの間に結ばるる夢は
徒
(
いたず
)
らに
疲労
(
ひろう
)
せる身体の
幻
(
まぼろし
)
すなわち
諺
(
ことわざ
)
にいう五
臓
(
ぞう
)
の
煩
(
わずら
)
いでなく、精神的営養物となるものと思う。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
彼はその名を胸の奥の
心
(
しん
)
の
臓
(
ぞう
)
にきざみつけて、一生を守りどおして来たのである。忘れるどころではない。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
それと同時に自分の
狙
(
ねら
)
っている
的
(
まと
)
は、即ち自分の
心
(
しん
)
の
臓
(
ぞう
)
だと云う事が分かりました。
女の決闘
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
▼ もっと見る
死骸を少し動かして、
襟
(
えり
)
のあたりをはだけて見ると、左の背——ちょうど
肩胛骨
(
けんこうこつ
)
の下のあたりに、小さく肉の
炸裂
(
さくれつ
)
しているのは、ここから
心
(
しん
)
の
臓
(
ぞう
)
まで、ひとえぐりにした刃物の
跡
(
あと
)
でしょう。
銭形平次捕物控:211 遠眼鏡の殿様
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
成経
故郷
(
こきょう
)
の便りはわしの
臓
(
ぞう
)
をかきむしるような気がする。不幸なわしの家族はどんなにわしを待っているだろう。彼らに一度会う日の夢は、わしのこの荒いみじめな生活のただ一つの命であった。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
ハンスの
心
(
しん
)
の
臓
(
ぞう
)
は、かげながら、にこにこがおです。
かわいそうな粉ひきの若いものと小猫
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
やをら動かし、
交睫
(
まどろみ
)
の
醒
(
さ
)
めたるほどに
心
(
しん
)
の
臓
(
ぞう
)
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
臓
(
ぞう
)
を
患
(
わずら
)
い、
腹腑
(
ふくふ
)
を腐らしたような重病人も、
麻肺湯
(
まはいとう
)
を飲ますと、
須臾
(
しゅゆ
)
の間に昏睡して、仮死の状態になります由で、すなわち彼は、
刀
(
とう
)
をとって、腹を
解剖
(
ひら
)
き、臓腑を
薬洗
(
やくせん
)
して
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
御手
(
みて
)
にはわれが
心
(
しん
)
の
臓
(
ぞう
)
、
御腕
(
おんかひな
)
には
貴
(
あて
)
やかに
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
五
臓
(
ぞう
)
の疲れ——であろうか。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
この横木こそ、琵琶の体を持ち支えている骨であり、
臓
(
ぞう
)
でもあり、心でもありまする。——なれど、この横木とても、ただ頑丈に真っ直に、胴を
張
(
は
)
り
緊
(
し
)
めているだけでは、なんの曲もございませぬ。
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
臓
常用漢字
小6
部首:⾁
19画
“臓”を含む語句
心臓
臓腑
臓物
内臓
肝臓
腎臓
脾臓
腎臓結核
腎臓病
電臓
五臓六腑
肺臓
五臓
心臓麻痺
人工心臓
心臓痲痺
心臓病
臓器
腹臓
膵臓
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