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脈々
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みやく/\
ト
火入れに
燻べた、一
把三
錢がお
定りの、あの、
萌黄色の
蚊遣香の
細い
煙は、
脈々として、そして、
空行く
雲とは
反對の
方へ
靡く。
うつゝ
責とか
申すのに、どら、ねう
鉢、
太鼓を
一齊に
敲くより、
鉦ばかりですから、
餘計に
脈々へ
響いて、
貫つて、
其の
苦しさつたら、
日に三
度も
注射の
針を
刺されます
何心なく、
端を、キリ/\と、
手許へ、
絞ると、
蜘蛛の
巣のかはりに
幻の
綾を
織つて、
脈々として、
顏を
撫でたのは、
薔薇か
菫かと
思ふ、いや、それよりも、
唯今思へば、
先刻の
花の
匂です