“脈所”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みゃくどころ66.7%
みゃくどこ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やがて芳芬ほうふんの激しい薬滴が布の上にたらされた。葉子は両手の脈所みゃくどころを医員に取られながら、そのにおいを薄気味わるくかいだ。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
そしてそれと同時に呼吸をぐっとつめて、心臓とおぼしいあたりにはげしく力をこめた。古藤はすき通るように白い手くびをしばらくなで回していたが、脈所みゃくどころに探りあてると急に驚いて目を見張った。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
それが又不思議なことには、その女が男をひき摺り倒すときに、なんでも頸筋のあたりの脈所みゃくどこを強く掴んだらしいので、男は痛くって口が利けない。
半七捕物帳:52 妖狐伝 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)