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粗朴
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そぼく
ふりがな文庫
“
粗朴
(
そぼく
)” の例文
外国物
(
がいこくもの
)
では、アベ=マリアとか、
粗朴
(
そぼく
)
ながら、
血
(
ち
)
のつながりに、
哀愁
(
あいしゅう
)
をもよおす
日本
(
にほん
)
の
俚謡
(
りよう
)
などを
兄
(
あに
)
は、このみました。
兄の声
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
慇懃
(
いんぎん
)
な態度はひどく
粗朴
(
そぼく
)
ですが、平次の
巧
(
たく
)
みな質問に引出されて、自分の在所は目黒、ここには、七八年奉公していること、御主人三五兵衛は結構な人だが
銭形平次捕物控:244 凧の糸目
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
函館停車場は
極
(
ごく
)
粗朴
(
そぼく
)
な停車場である。待合室では、真赤に
喰
(
くら
)
い酔うた
金襴
(
きんらん
)
の
袈裟
(
けさ
)
の坊さんが、仏蘭西人らしい
髯
(
ひげ
)
の長い宣教師を
捉
(
つかま
)
えて、色々
管
(
くだ
)
を捲いて居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
粗朴
(
そぼく
)
な壁に、禅家の
墨蹟
(
ぼくせき
)
が懸っているほか、何もない
床
(
とこ
)
をうしろに、秀吉は、至極気楽にあぐらを組んだ。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
其他
(
そのた
)
には
薩摩琵琶歌
(
さつまびはうた
)
だの漢詩
朗吟
(
らうぎん
)
なぞも存在しているが、此れも同じく色彩の極めて単純な日本特有の背景と一致した場合、初歩期の単調が、ある
粗朴
(
そぼく
)
な悲哀の美感を
催
(
もよほ
)
させるばかりである。
黄昏の地中海
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
乳
(
ちゝ
)
を
混
(
こん
)
ぜざる
濃茶
(
のうちや
)
を
喜
(
よろこ
)
び、
水
(
みづ
)
を
割
(
わ
)
らざる
精酒
(
せいしゆ
)
を
飮
(
の
)
み、
沈鬱
(
ちんうつ
)
にして
敢爲
(
かんい
)
、
堅
(
かた
)
く
國立
(
こくりつ
)
の
宗教
(
しゆうきよう
)
を
持
(
ぢ
)
し、
深
(
ふか
)
く
祖先
(
そせん
)
の
業
(
げふ
)
を
重
(
おも
)
んず、
工業
(
こうげう
)
甚
(
はなは
)
だ
盛
(
さかん
)
ならざるが
故
(
ゆゑ
)
に
中等社界
(
ちうとうしやくわい
)
の
存
(
そん
)
するところ
多
(
おほ
)
くは
粗朴
(
そぼく
)
なる
農民
(
のうみん
)
にして
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
供も連れていなかった、馬も曳いてきた様子がない、代官萩原年景は、
藁草履
(
わらぞうり
)
一つの
粗朴
(
そぼく
)
な
身装
(
みなり
)
で
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
粗
常用漢字
中学
部首:⽶
11画
朴
常用漢字
中学
部首:⽊
6画
“粗”で始まる語句
粗
粗忽
粗末
粗相
粗朶
粗笨
粗雑
粗略
粗漏
粗暴