“そぼく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
素朴73.6%
素樸13.2%
粗朴7.7%
粗樸2.2%
粗木1.1%
蘇木1.1%
質朴1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
素朴そぼくな生活への復帰を願うドヴォルシャークの心が、この郷愁となって、幾多いくた傑作をのこし、ともすれば虚偽と繁雑とにき込まれて
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
ただどこか素樸そぼくなところがあって、この内容に適しているのみならず、時代において先んじていることも認むべきである。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
慇懃いんぎんな態度はひどく粗朴そぼくですが、平次のたくみな質問に引出されて、自分の在所は目黒、ここには、七八年奉公していること、御主人三五兵衛は結構な人だが
この風習も近年まで残っておったが、大阪のごとき大都市でも、商家で丁稚でっち手代てだいを採用するに、比較的生活の相似たる市民の子弟を採らずして、なるべく粗樸そぼくの田舎者に目を付けた。
家の話 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
清「いえ、見苦しゅうございまして、此の通り粗木そぼくを以てこしらえましたので、中々大夫さまなどがお入来いでと申すことは容易ならんことで、此のいえはくが付きます事ゆえ、誠に有難いことで」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そこから蘇木そぼく胡椒こしょうの類をあがない取って、これを中朝ちゅうちょうに貢献したという代償物は、いわゆる海肥かいひすなわち宝貝以外にはあったとも思われぬから、それを運んだのもまたこの島の船であったろう。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
老リヴァズ氏はまつたく質朴そぼくな人で、しかし紳士であつたし、一番舊い家の出であつたと彼女は云つた。マァシュ・エンドは唯一軒の家であつた頃からリヴァズ家の所有だつた。