祈誓きせい)” の例文
うしろになしいそぐに瀬戸せと染領そめりやうきよき小川を打渡り心は正直しやうぢきぺんの實意ぞ深き洲崎村すさきむら五里の八幡やはたも駕籠の中祈誓きせい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
福徳の大神おほかみ祈誓きせいをかけたからで、その証拠にはあの男が絵を描いてゐる所を、そつと物陰ものかげから覗いて見ると、必ず陰々として霊狐の姿が、一匹ならず前後左右に
地獄変 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
集会のあと、彼らは玉若酢明神たまわかすみょうじんのまえに揃って祈誓きせいをこめ、やがてちりぢりふもとへ下りて行った。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
此の日道具係の千代は一生懸命に、何卒どうぞ無事に役を仕遂しおおせますようにと神仏に祈誓きせいを致して、皿の毀れんように気を附けましたから、麁相そそうもなく、の皿だけはさがってまいります。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
よく講談などにある、仏神に祈誓きせいを籠め、自分以上の力を得て仇討を完うしたという話などはそれです。私たちはその話を聴きながら、どこか胸をうたれて涙さえ流すことがあります。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
春さながらの若萌わかもえにきざす祈誓きせいぞほのかなる。
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
恋の祈誓きせいの初旅や、母にわかれて
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
しつゝなさあるいへ乳貰ちもらひにおもむ漸々やう/\にしてそだつれ共ちゝたらざれば泣しづむ子よりもなほかなしく思ひ最う此上は神佛しんぶつ加護かごあづかるより他事無しと吉兵衞は祇園ぎをん清水きよみづ其外靈場れいぢやう祈誓きせいかけ精神せいしん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
身に帯びているこの刀こそ、自分が十六、七歳の頃、赤岩明神に祈誓きせいをかけ、兄は本鎚の座にすわり、自分は相鎚あいづちむかって、夜となく昼となく、兄弟ふたりの魂を火として、打ち鍛えた刀なのだ。
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
君も交りて美しう、恋の祈誓きせい
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
 孤獨なる祈誓きせいあへ
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
願ふか兩樣の内何共いづれとも決心けつしん致さるべしとのおもむきを申つかはしたるに此方こなたは越前守は公用人こうようにん次右衞門三五郎の紀州表へ出立しゆつたつせし其日より夜終よもすがら行衣ぎやういを着し新菰あらごもの上にて水垢離みづごりとり諸天しよてん善神ぜんしん祈誓きせい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)