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盪
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お
ふりがな文庫
“
盪
(
お
)” の例文
岸をトンと
盪
(
お
)
すと、屋形船は軽く出た。おや、房州で生れたかと思うほど、玉野は思ったより
巧
(
たくみ
)
に
棹
(
さお
)
をさす。大池は
静
(
しずか
)
である。
伯爵の釵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
岸をトンと
盪
(
お
)
すと、
屋形船
(
やかたぶね
)
は軽く出た。おや、房州で生れたかと思ふほど、玉野は思つたより
巧
(
たくみ
)
に
棹
(
さお
)
さす。
大池
(
おおいけ
)
は
静
(
しずか
)
である。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
ここを
先途
(
せんど
)
と
漕
(
こ
)
げども、
盪
(
お
)
せども、ますます
暴
(
あ
)
るる
浪
(
なみ
)
の
勢
(
いきおい
)
に、人の力は
限
(
かぎり
)
有
(
あ
)
りて、
渠
(
かれ
)
は
身神
(
しんしん
)
全く疲労して、
将
(
まさ
)
に
昏倒
(
こんとう
)
せんとしたりければ、船は再び
危
(
あやう
)
く見えたり。
取舵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
驚破
(
すはや
)
と、
母屋
(
おもや
)
より
許嫁
(
いひなづけ
)
の
兄
(
あに
)
ぶんの
駈
(
か
)
けつくるに、
讀
(
よ
)
みさしたる
書
(
ふみ
)
伏
(
ふ
)
せもあへず
抱
(
だ
)
きて
立
(
た
)
てる、
栞
(
しをり
)
の
萩
(
はぎ
)
も
濡縁
(
ぬれえん
)
に
枝
(
えだ
)
を
浪打
(
なみう
)
ちて、
早
(
は
)
や
徒渉
(
かちわたり
)
すべからず、あり
合
(
あ
)
はす
盥
(
たらひ
)
の
中
(
なか
)
に
扶
(
たす
)
けのせつゝ、
盪
(
お
)
して
逃
(
のが
)
るゝ。
婦人十一題
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
舳櫓
(
ともろ
)
の
船子
(
ふなこ
)
は海上
鎮護
(
ちんご
)
の神の
御声
(
みこえ
)
に気を
奮
(
ふる
)
い、やにわに
艪
(
ろ
)
をば立直して、
曳々
(
えいえい
)
声を
揚
(
あ
)
げて
盪
(
お
)
しければ、船は
難無
(
なんな
)
く
風波
(
ふうは
)
を
凌
(
しの
)
ぎて、今は我物なり、
大権現
(
だいごんげん
)
の
冥護
(
みょうご
)
はあるぞ、と
船子
(
ふなこ
)
はたちまち力を得て
取舵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
盪
漢検1級
部首:⽫
17画
“盪”を含む語句
脳震盪
震盪
脳振盪
振盪
動盪
揺盪
摩盪
激盪
盪冦
盪寇
盪揺
盪搖
盪石
簸盪
鼓盪