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盗
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とう
ふりがな文庫
“
盗
(
とう
)” の例文
旧字:
盜
一
盗
(
とう
)
二
妾
(
しょう
)
三
婢
(
ひ
)
四
妻
(
さい
)
というて、盗み食いする味は、また別じゃというほどに、人の女房とても捨てたものではない。
藤十郎の恋
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
相伝
(
あいつた
)
う、
維亭
(
いてい
)
の張小舎、
善
(
よ
)
く
盗
(
とう
)
を察すと。たまたま市中を歩く。一人の衣冠甚だ整いたるが、草を
荷
(
にな
)
う者に遭うて、数茎を抜き取り、
因
(
よ
)
って
厠
(
かわや
)
にゆくを見る。
加利福尼亜の宝島:(お伽冒険談)
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「君子は義をもって
上
(
じょう
)
とす。
君子
(
くんし
)
勇ありて義なければ
乱
(
らん
)
を
為
(
な
)
す。
小人
(
しょうじん
)
勇ありて義なければ
盗
(
とう
)
をなす」と。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
書生が
可厭
(
いや
)
さに商売を遣らうと云ふのなら、未だ
外
(
ほか
)
に
幾多
(
いくら
)
も好い商売は有りますさ、何を苦んでこんな極悪非道な、
白日
(
はくじつ
)
盗
(
とう
)
を
為
(
な
)
すと
謂
(
い
)
はうか、病人の
喉口
(
のどくち
)
を
干
(
ほ
)
すと
謂
(
い
)
はうか
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
ここに思い
到
(
いた
)
りて、白糸はいまだかつて念頭に浮かばざりし
盗
(
とう
)
というなる金策の手段あるを心着きぬ。ついで懐なる兇器に心着きぬ。これ
某
(
なにがし
)
らがこの手段に用いたりし
記念
(
かたみ
)
なり。
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
われらは世から
盗
(
ぬす
)
ッ
人
(
と
)
といわれています。だが人は言っても、われらの内では
盗
(
とう
)
は盗でも、ただの
悪
(
あく
)
には終るまい、何か一善は、世間にお返ししようぜと、これは鉄則にしていたはず。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
士
貪
(
むさぼ
)
り民は
盗
(
とう
)
す、争訟やまず、刑罰たえず、
上
(
かみ
)
奢
(
おご
)
り
下
(
しも
)
諛
(
へつろ
)
うて風俗いやし、盗をするも彼が罪にあらず、これを罰するは、たとえば雪中に庭をはらい、
粟
(
あわ
)
をまきて、あつまる鳥をあみするがごとし。
貧乏物語
(新字新仮名)
/
河上肇
(著)
その私的行動が、忠誠であり、孝道にかなうからといって、公法を無視しようとする意見は、又私論と云わなければならない。孝子が
盗
(
とう
)
をなした場合も、涙をもって刑するのが
吏務
(
りむ
)
であろう。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
盗
常用漢字
中学
部首:⽫
11画
“盗”を含む語句
盗賊
盗人
窃盗
強盗
剽盗
竊盗
偸盗
大盗
大盗人
盗心
盗人猫
物盗
盗棒
盗坊
小盗人
盗児
夜盗
盗難
盗人根性
盗聴
...