異口同音いくどうおん)” の例文
二人で異口同音いくどうおんに発した言葉は、お母様の御写真と、わたしの二十六才のときの写真とが、とてもよく似ているということでした。
一同が、異口同音いくどうおんに答えるのを聞いて、呂宋兵衛るそんべえは、有り金をあたまわりに分配して、武器、服装、足ごしらえ用意周到よういしゅうとうの逃げじたくをはじめる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
で、鈴ヶ森へく罪人ならば南無妙法蓮華経なむみょうほうれんげきょう、また小塚原へ往く罪人ならば牢内の者が異口同音いくどうおん南無阿弥陀仏なむあみだぶつとなえて見送ったそうでございます。
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「やあ!」と、主人もセルゲイ・ニコラーエヴィチも異口同音いくどうおんに。——「なおさら結構……話して下さい」
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
二艘のボートからは、乗組員たちが異口同音いくどうおんに、いましも傍にきた幽霊船に対して怒りの声をなげかけた。
幽霊船の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
この娘の舞を見た者は、優雅な姿態と、さす手、ひく手の巧みさに魅せられて、異口同音いくどうおんに、その素晴しさをたたえるので、たちまち京の街の人気をかっさらってしまった。
その時群集は喝采かっさいした。老看守のうちには涙を流す者もいた。女たちは海岸の上で相抱いた。一種の感きわまった興奮した声で「あの男を許してやれ!」と異口同音いくどうおんに叫ぶのが聞こえた。
その事のわたるや各国公使は異口同音いくどうおんに異議を申込みたるその中にも、和蘭公使オランダこうしのごときもっとも強硬きょうこうにして、現に瓜哇ジャワには蘭王らんおう料地りょうちありて物産ぶっさんを出せども、これを政府の手にて売捌うりさばくことなし
『しかしだれ褒美ほうびれるんですか?』と異口同音いくどうおんたづねました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
と五、六人がきのどくになって異口同音いくどうおんにいった。
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
異口同音いくどうおんに「神よ我等汝を称う」と呼ぶ。
ほとんど、異口同音いくどうおんにそういった。
秘境の日輪旗 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
この時に童児等異口同音いくどうおん
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
思わず異口同音いくどうおんの叫び声。
吸血鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
隊員たちが異口同音いくどうおんに叫んで、手で眼をおおったとき大月大佐の巨体は、もんどりうって氷上に転がった。
大空魔艦 (新字新仮名) / 海野十三(著)
忠利が、なお一まつあきらめかねたものをもって、そういうと、ほとんどが、異口同音いくどうおん
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
神君の御彦おんひこに當らせ給へり紀州公こそしかるべからんとぞ申されける諸侯其道理もつとも然るべしと異口同音いくどうおん賛成さんせいなれば彌々いよ/\紀伊家より御相續さうぞく相極あひきはまる是に因て同年八月吉宗公よしむねこうと御改名かいめいあり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「いいや、とんでもない!」と、わたしたちは異口同音いくどうおんさけんだ。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
「やるとも!」と三人は異口同音いくどうおんだった。
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
と、異口同音いくどうおんにさけんだが、いかにかれの危難きなんを知っても、それへ力をしてやることもならず、わしはまた、バッと山かげに突きあたって飛翼ひよくをかえし、広い琵琶湖びわこの上を高くひくく舞いはじめた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と皆異口同音いくどうおんだった。
凡人伝 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
人びとは、異口同音いくどうおん
と、異口同音いくどうおんたけりで。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
異口同音いくどうおん