“異口”の読み方と例文
読み方割合
いく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
本堂も隙間がない位に一杯に信者が集つて、異口いく同音に誦経ずきやうした。その中に雑つて、慈海の誦経の声は一段高く崇厳に高い天井に響いて聞えた。
ある僧の奇蹟 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
と杉山と黒須先生が異口いく同音にほめた。照彦様はまもなくご機嫌が直った。富田さんも黒須先生も安心して釣り始めた。
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
異口いく同音に。——そして奮然と気概をかせた。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)