町奉行まちぶぎやう)” の例文
享保きやうほはじめころ將軍吉宗公町奉行まちぶぎやう大岡越前守と御評議ごひやうぎあつて或は農工商のうこうしやうつみなるものに仰付けられ追放つゐはう遠島ゑんたうかはりに金銀を以てつみ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ところがれは、町奉行まちぶぎやうといふおも役目やくめうけたまはつて、おほくの人々ひと/″\生殺與奪せいさつよだつけんを、ほそたなそこにぎるやうになるとたちまち一てんして、れの思想しさう
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
御維新の騒ぎで殿様が甲府の町奉行まちぶぎやうになるところが駄目になつた話やら、その年は実に悪い年で山王様の御祭が満足に出来なかつたことやらを、とぎれとぎれに語り出して
享保きやうほ時代。大岡越前守ゑちぜんのかみが江戸の町奉行まちぶぎやうたりし頃。七月初旬の午後。
権三と助十 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
見る者さてこそうはさのある公方樣くばうさまの御落胤の天一坊樣といふ御方なるぞ無禮せばとがめも有んと恐れざるものもなく此段早くも町奉行まちぶぎやう大岡越前守殿のみゝに入り彼所かしこ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
各々おの/\つてゐるだらう、御城與力おしろよりき同心どうしんは、御城代ごじやうだい勤役中きんやくちうあづけおく、といふ上意じやういだが、町奉行まちぶぎやうへは與力よりき同心どうしん勤役中きんやくちうくだされおくといふ上意じやういになつてる。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
御城與力おしろよりきは、御城代ごじやうだいあづかものだが町奉行まちぶぎやう與力よりき同心どうしんもらつたのだ。まり各々おの/\今日けふから、この但馬たじまもらものだ。もらものだから、かさうところさうと但馬たじま勝手かつてだ。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
島秀之助が今日の振舞ふるまひのちに關東へ聞え器量きりやう格別かくべつの者なりとて元文ぐわんぶん三年三月京都町奉行まちぶぎやうを仰付られ島長門守しまながとのかみいひしは此人なりし同五年江戸町奉行となり延享えんきやう三年寅年とらどし免ぜらる
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)