トップ
>
無断
>
むだん
ふりがな文庫
“
無断
(
むだん
)” の例文
旧字:
無斷
しかし、
彼
(
かれ
)
は
独
(
ひと
)
りとなって、
静
(
しず
)
かに
考
(
かんが
)
えたとき、
自分
(
じぶん
)
は
町
(
まち
)
から
出
(
で
)
て、
遠方
(
えんぽう
)
へいった
時分
(
じぶん
)
にも、
母親
(
ははおや
)
の
霊魂
(
たましい
)
に
無断
(
むだん
)
であったことを
思
(
おも
)
いました。
牛女
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
見せろというなら見せますが、あなたがたがこの室や標本室でやったように、室内の物品に
無断
(
むだん
)
で手をつけるのは困るのです。
金属人間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
……で、そのご最期まで見るには忍びないので、とうとう、
無断
(
むだん
)
就役中
(
しゅうやくちゅう
)
から脱走して、すべてのご報告だけに参りました
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
千世子の頭には
無断
(
むだん
)
で自分の書いたものを読まれた事に対して何か云わなければならない様な気持が満ち満ちて居た。
千世子(二)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
何
(
ど
)
うも
怪
(
け
)
しからぬことを
仰
(
おつ
)
しやるねお
前
(
まへ
)
さんは、
私
(
わたし
)
も
随分
(
ずゐぶん
)
諸家様
(
しよけさま
)
へお
出入
(
でいり
)
をするが、
塵
(
ちり
)
ツ
葉
(
ぱ
)
一
本
(
ぽん
)
でも
無断
(
むだん
)
に持つて来た事はありませぬよ。甚「いゝえ
夫
(
それ
)
でも
確
(
たしか
)
に持つて来なすつた。 ...
八百屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
その
後
(
ご
)
無断
(
むだん
)
で安藤の家をでて、以前
交際
(
こうさい
)
した家に
乳
(
ちち
)
しぼりをしておった。ようやく見つけてたずねていくと、いつのまにかいなくなる。また見つけだしてたずねると、またいなくなる。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
けれども
無断
(
むだん
)
で、取り
除
(
の
)
ける程、三千代に
対
(
たい
)
して思ひ切つた振舞が
出来
(
でき
)
なかつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
与右衛門さんに
自慢話
(
じまんばなし
)
がある。東京者が杉山か何か買って木を
伐
(
き
)
らした時、其木が倒れて
誤
(
あやま
)
って
隣合
(
となりあ
)
って居る彼与右衛門が
所有林
(
しょゆうりん
)
の
雑木
(
ぞうき
)
の一本を折った。最初
無断
(
むだん
)
で杉を伐りはじめたのであった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
玉太郎が寝ている間は、ほとんどそばをはなれたことのないポチが、なぜ今夜にかぎつて
無断
(
むだん
)
で出かけてしまったんだろう。
恐竜島
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「どこに
住
(
す
)
むかわからないが、てめえもこれからは、
無断
(
むだん
)
でほうぼうとんであるくと
承知
(
しょうち
)
しないぞ」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
これ、
大手
(
おおて
)
一の
門
(
もん
)
二の門三の門、
人穴門
(
ひとあなもん
)
、水門、
間道門
(
かんどうもん
)
の四つの口、すべて一時に
護
(
まも
)
るための
手配
(
てはい
)
。いうまでもなく
出門
(
しゅつもん
)
は厳禁。
無断
(
むだん
)
持場
(
もちば
)
をうごくべからず——の
軍師合図
(
ぐんしあいず
)
。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「君は何物だ。ぼくの実験室へ、
無断
(
むだん
)
ではいって来たりして……」
霊魂第十号の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“無断”の意味
《名詞》
無 断 (むだん)
決断力がないこと。優柔不断であること。不断。
相手の承諾を得ないこと。無許可。
(出典:Wiktionary)
無
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
断
常用漢字
小5
部首:⽄
11画
“無断”で始まる語句
無断休演