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無我夢中
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むがむちゅう
ふりがな文庫
“
無我夢中
(
むがむちゅう
)” の例文
床屋
(
とこや
)
の
伝吉
(
でんきち
)
が、
笠森
(
かさもり
)
の
境内
(
けいだい
)
へ
着
(
つ
)
いたその
時分
(
じぶん
)
、
春信
(
はるのぶ
)
の
住居
(
すまい
)
で、
菊之丞
(
きくのじょう
)
の
急病
(
きゅうびょう
)
を
聞
(
き
)
いたおせんは
無我夢中
(
むがむちゅう
)
でおのが
家
(
いえ
)
の
敷居
(
しきい
)
を
跨
(
また
)
いでいた。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
おなかはすき、からだはへとへと、そして頭がおっこちそうに
眠
(
ねむ
)
い。新吉はただもう、
無我夢中
(
むがむちゅう
)
で働いていました。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
そう考えてみると
我邦
(
わがくに
)
の料理法なぞは実に
迂闊
(
うかつ
)
なものだ。何のために食物を料理するのだか
無我夢中
(
むがむちゅう
)
で
遣
(
や
)
っている。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
それからは、もう
無我夢中
(
むがむちゅう
)
でした。死にものぐるいで走ったのです。まるで、ころがるように走ったのです。
妖人ゴング
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
と答えるまでもなく、立ちあがった
木隠
(
こがくれ
)
が、やらじと
猿臂
(
えんぴ
)
をのばしたので、
胆
(
きも
)
をとばした
斧
(
おの
)
大九郎、にげみちをうしなって
無我夢中
(
むがむちゅう
)
に松のこずえへ飛びついた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
俺
(
わし
)
も
矢張
(
やは
)
りその
仲間
(
なかま
)
で、
死
(
し
)
んでからしばらくの
間
(
あいだ
)
何事
(
なにごと
)
も
知
(
し
)
らずに
無我夢中
(
むがむちゅう
)
で
日
(
ひ
)
を
過
(
すご
)
した。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
で、とうとう、まだ
彼
(
かれ
)
が
無我夢中
(
むがむちゅう
)
でいる
間
(
あいだ
)
に
大
(
おお
)
きな
庭
(
にわ
)
の
中
(
なか
)
に
来
(
き
)
てしまいました。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
目を
瞠
(
みは
)
っているが、人影も見えない。それなのに、ヒシヒシと肉体の上に圧力がかかってくる。これは赤外線男に抱きつかれたんだと思うと急に恐ろしくなって、あとは
無我夢中
(
むがむちゅう
)
だったという。
赤外線男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
すると、にんじんは、
無我夢中
(
むがむちゅう
)
で附けたす——
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
一どたおれた
蛾次郎
(
がじろう
)
は
本能的
(
ほんのうてき
)
にはねかえって、起きるが早いか、そばの
大樹
(
たいじゅ
)
へ、
無我夢中
(
むがむちゅう
)
によじのぼった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それからおとっつあんは、
無我夢中
(
むがむちゅう
)
で町中を走りました。が、どこにもそれらしい姿が見えないと、町はずれを、東へも南へも、北へも西へもでてみました。だが、それでも見あたりません。
あたまでっかち
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
無我夢中
(
むがむちゅう
)
は、やがてこの
垣根
(
かきね
)
の
外
(
そと
)
となった
次第
(
しだい
)
。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
征矢
(
そや
)
にくるった馬の上から、もんどり打っておとされた
穴山梅雪
(
あなやまばいせつ
)
は、
朱
(
あけ
)
にそんだ身を草むらのなかより起すがはやいか、
無我夢中
(
むがむちゅう
)
のさまで、道もない
雑木帯
(
ぞうきたい
)
へ逃げこんだ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“無我夢中”の意味
《名詞》
無 我 夢 中(むがむちゅう)
一つの事に心をとらわれて、我を忘れるほど熱中すること。
(出典:Wiktionary)
無
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
我
常用漢字
小6
部首:⼽
7画
夢
常用漢字
小5
部首:⼣
13画
中
常用漢字
小1
部首:⼁
4画
“無我”で始まる語句
無我
無我無性
無我無中
無我無心
無我空無