瀧君たきくん)” の例文
煙草盆たばこぼんかうかをりのみして、にいまだ人影ひとかげなきとき瀧君たきくん光景くわうけいは、眞田さなだ六文錢ろくもんせん伏勢ふせぜいごとく、諸葛亮しよかつりやう八門遁甲はちもんとんかふそなへる。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
久保田くぼたさんは、おほきな眼鏡めがねけてゐる。——ところがさうでない。たのは瀧君たきくんであつた。評判ひやうばんのあのひかつたとえる。これも讚稱さんしようにあたひする。
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
同町内どうちやうない瀧君たきくんに、ひとたはらおくらうかな、……水上みなかみさんはおほきをして、二七にしち縁日えんにち金魚藻きんぎよもさがしてく。……
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
しめきん七十圓なゝじふゑん——もしそれわたしをして幹事かんじたらしめば、たちまちにおぼん軍用ぐんようてようものを、軍規ぐんき些少いさゝかてきにかすめざる瀧君たきくんなれば、こゝろざしはうけた——あるひ新築しんちくいはひあるひをどり一手ひとて祝儀しうぎ
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
これ第一だいいち瀧君たきくんのために、くこと、こゝにおよ所以ゆゑんである。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)