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洗濯物
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せんたくもの
ふりがな文庫
“
洗濯物
(
せんたくもの
)” の例文
洗濯物
(
せんたくもの
)
に気をとられてる細君の目には、雨あがりのうるおった庭のおもむきも、すいれんのうるわしい花もいっこう問題にはならない。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
阿母さんはもう座敷の
拭掃除
(
ふきそうぢ
)
も台所の
整理事
(
しまひごと
)
も
済
(
す
)
ませて、
三歳
(
みつヽ
)
になる娘の子を
脊
(
せな
)
に
負
(
お
)
ひ乍ら、広い土間へ盥を入れて
洗濯物
(
せんたくもの
)
をして
居
(
ゐ
)
る。
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
ある夜のことに藤吉が参りまして、
洗濯物
(
せんたくもの
)
があるなら
嚊
(
かかあ
)
に洗わせるから出せと申しますから、遠慮なく
単衣
(
ひとえ
)
と
襦袢
(
じゅばん
)
を出しました。
女難
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
と
言
(
い
)
って、
桃
(
もも
)
をひろい
上
(
あ
)
げて、
洗濯物
(
せんたくもの
)
といっしょにたらいの中に
入
(
い
)
れて、えっちら、おっちら、かかえておうちへ
帰
(
かえ
)
りました。
桃太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
其處からは赤い鹿の子絞りの
扱帶
(
しごき
)
が、仕舞ひ忘れた
洗濯物
(
せんたくもの
)
のやうに、朝風にハタハタと動いて居るではありませんか。
銭形平次捕物控:137 紅い扱帯
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
その日の四時すぎ、自然の時間に、僕はベッドに腰かけてぼんやり窓の外を
眺
(
なが
)
めていたら、白衣に着かえたマア坊が、
洗濯物
(
せんたくもの
)
を持ってひょいと庭に出て来た。
パンドラの匣
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
足
(
あし
)
もとには、
小
(
ちい
)
さな
家屋
(
かおく
)
がたてこんで、
物干
(
ものほ
)
しの
洗濯物
(
せんたくもの
)
が、
夏空
(
なつぞら
)
の
下
(
した
)
で、
風
(
かぜ
)
にひるがえり、すこしばかりの
空
(
あ
)
き
地
(
ち
)
で、
子供
(
こども
)
が、
鬼
(
おに
)
ごっこをして
遊
(
あそ
)
んでいました。
風はささやく
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
お松は今、乾いた
洗濯物
(
せんたくもの
)
をおろして、
畳付
(
たたみつ
)
けていたのである。
磋磯之介
(
さきのすけ
)
の肌着と、小袖、そして
袴
(
はかま
)
だった。
旗岡巡査
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
裏口の
生垣
(
いけがき
)
に
咲
(
さ
)
いているこでまりの白い花の
泡
(
あわ
)
が、
洗濯物
(
せんたくもの
)
のように、風に吹かれていた。千穂子は走って、台所へ行き、釜の下をのぞいた。火が燃えきっていた。
河沙魚
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
十一月×日 俺は今日
洗濯物
(
せんたくもの
)
を俺自身洗濯屋へ持って行った。もっとも出入りの洗濯屋ではない。
東安市場
(
とうあんしじょう
)
の側の洗濯屋である。これだけは今後も実行しなければならぬ。
馬の脚
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
又
他
(
ほか
)
の者は、大女が
洗濯物
(
せんたくもの
)
を繩に干してゐるのを見て、腰をぬかさんばかりに驚いて、走つて自分の家に帰つたが、一週間ばかりは起きることができなかつたとも言ひます。
虹猫の大女退治
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
押入れをあけると
洗濯物
(
せんたくもの
)
の山。
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「
洗濯物
(
せんたくもの
)
と一緒に、階子段の下に突つ込んで置きました」
銭形平次捕物控:142 権八の罪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
洗濯物
(
せんたくもの
)
は何處にあるんだ」
銭形平次捕物控:233 鬼の面
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“洗濯物”の意味
《名詞》
洗濯した物。
洗濯を必要とする汚れた物。
(出典:Wiktionary)
洗
常用漢字
小6
部首:⽔
9画
濯
常用漢字
中学
部首:⽔
17画
物
常用漢字
小3
部首:⽜
8画
“洗濯”で始まる語句
洗濯
洗濯台
洗濯女
洗濯屋
洗濯婆
洗濯盥
洗濯代
洗濯婦
洗濯桶
洗濯板