注目ちうもく)” の例文
しかしながらわかしゆしようする青年せいねんの一勘次かんじいへ不斷ふだん注目ちうもくおこたらない。れはおつぎの姿すがたわすることが出來できないからである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
日本にほん金解禁きんかいきん如何いかなる用意よういもつてするかはなり注目ちうもくされてために、金解禁きんかいきんくに内外ないぐわいおい大問題だいもんだいであつたのである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
おつぎがあらざらしのあはせてゝ辨慶縞べんけいじま單衣ひとへるやうにつてからは一際ひときはひと注目ちうもくいた。れいあかたすきうしろ交叉かうさしてそでみじかこきあげる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
しか相互さうごはたけあらしては、せた骨身ほねみかじうてるやうな彼等かれらあひだにこんなことがければ殊更ことさら勘次かんじばかりが注目ちうもくされるのではなかつたのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)