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泉石
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せんせき
ふりがな文庫
“
泉石
(
せんせき
)” の例文
どこかで
脂
(
あぶら
)
の濃い魚を
夕餉
(
ゆうげ
)
に焼いているとみえる。庭園の
疎林
(
そりん
)
や
泉石
(
せんせき
)
は閑雅だが、立ち迷うけむりは、ひどく実生活を思わせる。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
五二
壇場
(
だんぢやう
)
の御前なる三
鈷
(
こ
)
の松こそ此の物の落ちとどまりし
地
(
ところ
)
なりと聞く。すべて此の山の草木
泉石
(
せんせき
)
霊
(
れい
)
ならざるはあらずとなん。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
それから、京極の宿所の
釣殿
(
つりどの
)
や、鹿ヶ谷の山荘の
泉石
(
せんせき
)
のたたずまいなどが、
髣髴
(
ほうふつ
)
として思い出される。都会生活に対するあこがれが心を
爛
(
ただ
)
らせる。
俊寛
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
土地の
橐駝師
(
うゑきや
)
が昔の名匠の苦心を雜草の中に學ばうとして、新らしい
草鞋
(
わらぢ
)
を朝露にじと/\させながら、埋れた
泉石
(
せんせき
)
を探り歩いてゐることもあつた。
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
開
(
あ
)
け
放
(
はな
)
った
障子
(
しょうじ
)
の
隙間
(
すきま
)
からはお
庭
(
にわ
)
もよく
見
(
み
)
えましたが、それが
又
(
また
)
手数
(
てかず
)
の
込
(
こ
)
んだ
大
(
たい
)
そう
立派
(
りっぱ
)
な
庭園
(
ていえん
)
で、
樹草
(
じゅそう
)
泉石
(
せんせき
)
のえも
言
(
い
)
われぬ
配合
(
はいごう
)
は、とても
筆紙
(
ひっし
)
につくせませぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
▼ もっと見る
母屋
(
おもや
)
の
外
(
ほか
)
に土蔵七
棟
(
むね
)
、それを
繋
(
つな
)
ぐ廊下、
泉石
(
せんせき
)
の奇を尽し、さして広くはありませんが、善美を尽した豪勢な構えは、見ぬ世の龍宮と言ってもこれほどではなかったでしょう。
銭形平次捕物控:029 江戸阿呆宮
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
泉石
(
せんせき
)
のここだあかるき
真日照
(
まひでり
)
に青鷺が
佇
(
た
)
てり
泛
(
う
)
く鴨のあひだ
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
泉石
(
せんせき
)
に魂入りし時雨かな
六百句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
そこは裏庭らしく、築山の後を
巡
(
めぐ
)
って
従
(
つ
)
いて行く。かなり大身の屋敷とみえ、
母屋
(
おもや
)
は幾棟にもわかれ、建築の宏壮、
泉石
(
せんせき
)
の清楚、日吉は足を
竦
(
すく
)
めた。
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
空しかり縁に眼をやる
泉石
(
せんせき
)
も
常
(
つね
)
水たたへ濡れてありしを
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
そこはうしろに伊吹連峰をのぞみ、前に大湖の春と四明ヶ嶽を見はらし、庭園の
泉石
(
せんせき
)
には花木珍石を配し、どこと一点のいうところもない殿造りだった。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
にほひをさなき
泉石
(
せんせき
)
の
海豹と雲
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
すると、
泉石
(
せんせき
)
見事な
庭苑
(
ていえん
)
の彼方で、すらと、鶴のような姿の人が立ってこなたを振向いた。髪に
紫紐金鳳
(
しじゅうきんぽう
)
の
兜巾
(
ときん
)
をむすび、
裾
(
すそ
)
長い
素絹
(
そけん
)
の衣を
着
(
ちゃく
)
し、どこか
高士
(
こうし
)
の風がある。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“泉石”の意味
《名詞》
泉と岩石。
泉水と庭石。
(出典:Wiktionary)
泉
常用漢字
小6
部首:⽔
9画
石
常用漢字
小1
部首:⽯
5画
“泉石”で始まる語句
泉石林木