水々みづ/\)” の例文
が、いぢけたのでもちゞんだのでもない。吹込ふきこけむり惱亂なうらんした風情ふぜいながら、何處どこ水々みづ/\としてびやかにえる。襟許えりもと肩附かたつきつまはづれも尋常じんじやうで、見好みよげに釣合つりあふ。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ながれは其麼どんなやまひにでもよくきます、わたし苦労くらうをいたしましてほねかはばかりにからだれましても半日はんにち彼処あすこにつかつてりますと、水々みづ/\しくなるのでございますよ。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
まなこするどはなうへしわ惡相あくさうきざそろへる水々みづ/\しきが、小紋こもん縮緬ちりめんのりうたる着附きつけ金時計きんどけいをさげて、片手かたてもすそをつまみげ、さすがに茶澁ちやしぶはぎに、淺葱あさぎ縮緬ちりめんからませながら、片手かたてぎんくさりにぎ
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)