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毫
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すこ
ふりがな文庫
“
毫
(
すこ
)” の例文
撰
(
えら
)
ぶ物から
功驗
(
しるし
)
は
毫
(
すこ
)
しもあらずして次第
漸次
(
しだい
)
に
重
(
おも
)
り行き昨今にては
到底
(
とても
)
此世の人には非じと醫師も云ひ
吾儕共
(
わたくしども
)
も思ひますれば
節角
(
せつかく
)
お娘御を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
サンタと
名告
(
なの
)
れる夫人は、嬉しげに我等二人を迎へて、一坐の客達に引合せ、又我等に、
毫
(
すこ
)
しも心をおかで家に在る如く振舞はんことを勸めたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
が、二葉亭自身は一時の経済上の必要のため拠ろなく筆を操ったので、再び文壇に帰るツモリは
毫
(
すこ
)
しもなかった。
二葉亭四迷の一生
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
「だッてそうじゃ有りません。
貴君
(
あなた
)
が貴君の考どおりに進退して良心に対して
毫
(
すこ
)
しも
耻
(
はず
)
る所が無ければ、人がどんな
貌
(
かお
)
をしたッて
宜
(
い
)
いじゃ有りませんか」
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
そこで、どうしてよいか分からぬ悲しい心の有様を「道の知らなく」と云っても、感情上
毫
(
すこ
)
しも無理ではない。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
▼ もっと見る
座敷へかえってもそれから何だか気に懸るようなことが出来て、しかも心配は
毫
(
すこ
)
しもないが胸さわぎがするので、烟草も
沈着
(
おちつ
)
いて吸えずに半分で灰吹の
裡
(
うち
)
へ葬った。
油地獄
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
左様な事とは
毫
(
すこ
)
しも知らぬ粂之助が、丁度お梅が家出をした其の
翌朝
(
よくあさ
)
のこと、兄の
玄道
(
げんどう
)
が谷中の青雲寺まで法要があって出かけた留守、竹箒を持って
頻
(
しき
)
りに庭を掃いていると
闇夜の梅
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
これでは捜索の前途には、殆ど
毫
(
すこ
)
しの光明をも認めることが出来ない。しかしわたくしは
念晴
(
ねんばら
)
しのために、染井へ尋ねに
往
(
い
)
った。そして墓地の世話をしているという家を訪うた。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
去年の暮から
全半歳
(
まるはんとし
)
、その者の
為
(
た
)
めに感情を支配せられて、
寐
(
ね
)
ても
寤
(
さ
)
めても忘らればこそ、死ぬより
辛
(
つら
)
いおもいをしていても、先では
毫
(
すこ
)
しも汲んでくれない。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
水面は全く水の動揺を収めてこの事件を
毫
(
すこ
)
しも
暗指
(
あんじ
)
してゐる様な
気色
(
けはひ
)
がない。やや
暫
(
しばら
)
くすると、童はつひに
空
(
むな
)
しく水面に浮上つて来て、しきりに
手掌
(
てのひら
)
で顔を
撫
(
な
)
でた。
念珠集
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
されどわが姫を悦ぶ心はこれがために
毫
(
すこ
)
しも減ぜず。この
穉
(
をさな
)
き振舞は
却
(
かへ
)
りてあやしく我心に
協
(
かな
)
ひき。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
さぞ叔母が
厭
(
いや
)
な
面
(
かお
)
をする
事
(
こっ
)
たろうナア……眼に見えるようだ……しかしそんな事を苦にしていた分には
埒
(
らち
)
が明かない、何にもこれが金銭を借りようというではなし、
毫
(
すこ
)
しも
耻
(
はず
)
かしい事はない
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
六十里峠はまだ一面の雪であつたが、山国の少年等はそんなことには
毫
(
すこ
)
しも屈しない。『先生は福島中佐見たいだなえ』『ほだ、先生は福島中佐だ』こんなことを云ひ云ひ少年等は峠を越えた。
最上川
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
夫人に語らば定めて喜ぶことならん。されどいかなれば
夙
(
はや
)
く
我們
(
われら
)
を
訪
(
たづ
)
ねんとはせざりし。カステラマレに來てより既に八日になりぬ。われ。君達のこゝに
在
(
いま
)
すべしとは、
毫
(
すこ
)
しも思ひ掛けざりき。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
“毫”の意味
《名詞》
ほんのわずか。すこし。
(出典:Wiktionary)
毫
漢検1級
部首:⽑
11画
“毫”を含む語句
寸毫
秋毫
毫光
揮毫
一毫
毫末
白毫
毫釐
毫毛
毫厘
厘毫
白毫寺
釐毫
毛毫
毫髪
毫鍼
霜毫
羽毫
糸毫
一毫毛
...