此袖このそで)” の例文
れはらねどむねにやきざまれし學士がくしひしことばごん半句はんくわすれず、かへぎは此袖このそでをかくらへてつとしかばいまかへりんとわらひながらにおほせられしのおこゑくことは出來でき
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
まをさばそのこゝろうらみなり父樣とゝさま惡計わるだくみそれおあそばすにおこたへのことばもなけれどそのくやしさもかなしさもおまへさまにおとることかは人知ひとしらぬ家具やぐえり何故なにゆゑにぬるゝものぞなみだいろのもしあらば此袖このそでひとつにおうたがひはれやうものひとあなけものとはあまりのおほせつもりても御覽ごらんぜよつながれねど
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)