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横様
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よこざま
ふりがな文庫
“
横様
(
よこざま
)” の例文
達二は思ひ切って、そのまん中のを進みました。けれどもそれも、時々
断
(
き
)
れたり、牛の歩かないやうな急な所を
横様
(
よこざま
)
に過ぎたりするのでした。それでも達二は
種山ヶ原
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
(若い坊様連れて川へ落っこちさっしゃるな、おらここに
眼張
(
がんば
)
って待っとるに、)と
横様
(
よこざま
)
に縁にのさり。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
存分酒を飲まされた一寸法師は、やがて、そこへ
横様
(
よこざま
)
に
抛
(
ほう
)
り出された。彼は丸くなって、
百日咳
(
ひゃくにちぜき
)
の様に
咳入
(
せきい
)
った。口から鼻から耳から、黄色い液体がほとばしった。
踊る一寸法師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
靴
(
くつ
)
の
尖
(
さき
)
もて押へたる
五色
(
ごしき
)
の
球
(
たま
)
を、
小槌
(
こづち
)
揮
(
ふる
)
ひて
横様
(
よこざま
)
に打ち、かの弓の下をくぐらするに、
巧
(
たくみ
)
なるは百に一つを失はねど、
拙
(
つたな
)
きはあやまちて足など撃ちぬとてあわてふためく。
文づかひ
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
ただ向い風が
身体
(
からだ
)
にあたるので骨のおれる気がした。見渡す限り、そして上の方へ登れば登るほど、松林の海で、それも今風をうけて見渡すかぎり一様に
横様
(
よこざま
)
になびいている。
作男・ゴーの名誉
(新字新仮名)
/
ギルバート・キース・チェスタートン
(著)
▼ もっと見る
返事がないので変だと思って
怪訝
(
けげん
)
そうに入口を覗き込んだ爺は、われ知らず小屋の壁へぴったり体をすり附けた。婦が子供に乳首を
咥
(
くわ
)
えさせて半裸体のまま
横様
(
よこざま
)
に寝ているのだ。
土城廊
(新字新仮名)
/
金史良
(著)
が、そう云い終ると同時に、突然ジナイーダはかすかな
呻声
(
うめきごえ
)
を発してクラクラと
蹌踉
(
よろめ
)
いた。法水は危く
横様
(
よこざま
)
に支えたが、額からネットリした汗が筋を引いて、顔面は蝋黄色を呈している。
聖アレキセイ寺院の惨劇
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
達二
(
たつじ
)
は思い切って、そのまん中のを
進
(
すす
)
みました。けれどもそれも、時々
断
(
き
)
れたり、牛の歩かないような
急
(
きゅう
)
な
所
(
ところ
)
を
横様
(
よこざま
)
に
過
(
す
)
ぎたりするのでした。それでも達二は
種山ヶ原
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
与吉が
身体
(
からだ
)
を入れようという家は、
直
(
すぐ
)
間近
(
まぢか
)
で、一
町
(
ちょう
)
ばかり
行
(
ゆ
)
くと、
袂
(
たもと
)
に一本
暴風雨
(
あらし
)
で
根返
(
ねがえ
)
して
横様
(
よこざま
)
になったまま、半ば枯れて、半ば青々とした、あわれな
銀杏
(
いちょう
)
の
矮樹
(
わいじゅ
)
がある、橋が
一個
(
ひとつ
)
。
三尺角
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「わつ、」と
泣
(
な
)
いて、
雪枝
(
ゆきえ
)
は
横様
(
よこざま
)
に
縋
(
すが
)
りついた、
胸
(
むね
)
を
突伏
(
つゝふ
)
せて、
唯
(
たゞ
)
戦
(
おのゝ
)
く……
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
横
常用漢字
小3
部首:⽊
15画
様
常用漢字
小3
部首:⽊
14画
“横”で始まる語句
横
横町
横柄
横面
横着
横浜
横合
横川
横臥
横腹