“呻声”のいろいろな読み方と例文
旧字:呻聲
読み方割合
うめきごえ80.0%
うめき10.0%
うめきごゑ10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
道化は喉にひっかかるような呻声うめきごえと共に胸を押えてよろよろと、奇術用の卓子テーブルへよろけかかった。観客は勿論もちろん、それも芝居だと思っていた。
劇団「笑う妖魔」 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
猛烈な呼吸と呻声うめきとが私達の耳を打った。附添の女は走って氷を探しに行った。お房の気息いきは引いて行く「生」のうしおのように聞えた。
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
お昼の仕度には父は納屋の戸前でさかなの料理を始めた。平三は炉に火を焚きつけた。納戸から呻声うめきごゑが聞えた。平三は「お桐。」と呼んだが矢張返事がなくて、うん/\とうなつて居た。
厄年 (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)