“うめきごえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
呻吟声47.6%
呻声38.1%
呻吟4.8%
呻唸声4.8%
唸声4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
暑い病室へ入って行くと、患者の呻吟声うめきごえがまた耳についた。お庄は老婦としよりに替って、患者の傍の椅子に腰かけた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
夜半よなかに一度、隣に寝ている男の呻声うめきごえを聞いて為吉ためきちは寝苦しい儘、裏庭に降立おりたったようだったが、昼間の疲労つかれで間もなく床に帰ったらしかった。
上海された男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
何となく陰気なところで、静かな夜に、隣室から、苦しそうな病人の呻吟うめきごえが聞えてきたり、薄暗い廊下を白い棺桶が通って行ったりして、まことに気味のるいものだが、弟はその病院の二階にある解剖室で
死体室 (新字新仮名) / 岩村透(著)
怨念おんねん大鰻おおうなぎ古鯰ふるなまず太岩魚ふといわな、化ける鳥はさぎ、山鳥。声はふくろ、山伏の吹く貝、磔場はりつけば夜半よわ竹法螺たけぼら、焼跡の呻唸声うめきごえ
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
って行く。あしが地になずんで、うごきするごとに痛さはこらえきれないほど。うんうんという唸声うめきごえ、それがやがて泣声になるけれど、それにもめげずにって行く。やッと這付はいつく。