トップ
>
呻吟声
>
うめきごえ
ふりがな文庫
“
呻吟声
(
うめきごえ
)” の例文
旧字:
呻吟聲
「ふん、難産の
呻吟声
(
うめきごえ
)
だ。はあ、
御新姐
(
ごしんぞ
)
が
唸
(
うな
)
らしっけえ、
姑獲鳥
(
うぶめ
)
になって鳴くだあよ。もの、奥の小座敷の方で聞えべいがね。」
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
暑い病室へ入って行くと、患者の
呻吟声
(
うめきごえ
)
がまた耳についた。お庄は
老婦
(
としより
)
に替って、患者の傍の椅子に腰かけた。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
「ああ、苦しい。」と、女は
悶
(
もだ
)
え始めた。ガランガランと石炭を機関の下に投げ込む音がする。
平常
(
ふだん
)
気に留めなかった機関の
呻吟声
(
うめきごえ
)
が
腸
(
はらわた
)
の底に響くように耳に附く。
悪魔
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼は深い
呻吟声
(
うめきごえ
)
を上げながら、腕椅子に崩れるように腰かけて、手錠のかかった両手で顔を蔽うた。
暗号舞踏人の謎
(新字新仮名)
/
アーサー・コナン・ドイル
(著)
「お先へ失礼しましたよ。何だか気分がわるいので」お島はそう言いながら、
呻吟声
(
うめきごえ
)
を立てていた。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
▼ もっと見る
そがなすままに
委
(
まか
)
しおけば、奇異なる幻影
眼前
(
めさき
)
にちらつき、
𤏋
(
ぱっ
)
と火花の散るごとく、良人の
膚
(
はだ
)
を犯すごとに、太く絶え、細く続き、長く
幽
(
かす
)
けき
呻吟声
(
うめきごえ
)
の、お貞の耳を貫くにぞ
化銀杏
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼女は
微
(
かす
)
かに目で食べないと答えたらしかったが、庸三が心持
不味
(
まず
)
そうに食事をしていると、葉子はひりひりした痛みを感ずるらしく、細い
呻吟声
(
うめきごえ
)
を立て、顔をしかめた。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
遠くで犬の吠ゆる声はするが、幸いどの
呻吟声
(
うめきごえ
)
も聞えずに、更けてかれこれ二時であろう。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
蒸し暑いような、薬くさいような産室の蚊帳のなかから、また産婦の
呻吟声
(
うめきごえ
)
が洩れた。お庄と一緒に、そこいらの後片着けをしていた母親は、急いでその部屋へ入って行った。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
「いえ、全く、聞いたのは
呻吟声
(
うめきごえ
)
ばかりで、見たのは
繃帯
(
ほうたい
)
ばかりです。」
海城発電
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「いえ、全く、聞いたのは
呻吟声
(
うめきごえ
)
ばかりで、見たのは
繃帯
(
ほうたい
)
ばかりです。」
海城発電
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
呻
漢検1級
部首:⼝
8画
吟
常用漢字
中学
部首:⼝
7画
声
常用漢字
小2
部首:⼠
7画
“呻吟”で始まる語句
呻吟
呻吟中
呻吟聲
呻吟籠居
呻吟転輾