呻声うめき)” の例文
旧字:呻聲
猛烈な呼吸と呻声うめきとが私達の耳を打った。附添の女は走って氷を探しに行った。お房の気息いきは引いて行く「生」のうしおのように聞えた。
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
最早もう声らしい声も出なかったから、せめて最後に聞くかと思えば、呻声うめきでも私達には嬉しかった。死は一刻々々に迫った。
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)