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しょせい
ふりがな文庫
“
書生
(
しょせい
)” の例文
そのころ
牛
(
ぎゅう
)
なべをつつくのは、
品
(
ひん
)
のわるいものがやることで、いれずみをした
町
(
まち
)
のごろつきと、
適塾
(
てきじゅく
)
の
書生
(
しょせい
)
とにかぎられていました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
昔、
支那
(
シナ
)
の
或
(
ある
)
田舎に
書生
(
しょせい
)
が一人住んでいました。何しろ支那のことですから、桃の花の咲いた窓の下に本ばかり読んでいたのでしょう。
女仙
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
余は一個の
浮浪
(
ふろう
)
書生
(
しょせい
)
、筆一本あれば、住居は
天幕
(
てんまく
)
でも
済
(
す
)
む自由の身である。それでさえ
塒
(
ねぐら
)
はなれた小鳥の
悲哀
(
かなしみ
)
は、其時ヒシと身に
浸
(
し
)
みた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
新しい家の生活を記して女中のほかに
書生
(
しょせい
)
がいるとか、看護婦がいるとか、患者が相当にあって暮し向きが豊かであるとか
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
かあいいおじょうちゃんは、今まで
空家
(
あきや
)
だったその家に住みこみました。もちろん、お母さんや
書生
(
しょせい
)
さんもいっしょです。
赤とんぼ
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
▼ もっと見る
それは見覚えのある坂の下のお
邸
(
やしき
)
にいる
書生
(
しょせい
)
さんであったが、たしかにどのお邸の書生さんと云うことは浮ばなかった。
黄灯
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
たけしくんや、きみ子ちゃんは、とっくにねてしまいましたが、おかあさんが、
書生
(
しょせい
)
といっしょに出むかえて、心配そうに、木村さんにたずねました。
ふしぎな人
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
今、
仏蘭西
(
フランス
)
巴里
(
パリ
)
から着いたものである。朝の散歩に、主人
逸作
(
いっさく
)
といつものように
出掛
(
でか
)
けようとして居る
処
(
ところ
)
へ裏口から受け取った
書生
(
しょせい
)
が、かの女の手に渡した。
かの女の朝
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
何んでも
人力車
(
じんりきしゃ
)
に
書生
(
しょせい
)
をつけてよこして、花嫁
御寮
(
ごりょう
)
を乗せて、さっさと
伴
(
つ
)
れて行ったりしては、お袋さんも娘の出世はよろこんでも、愚痴の一つもいいたくなって
幕末維新懐古談:51 大隈綾子刀自の思い出
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
書生
(
しょせい
)
に、「先生、もうよほど待たせてありますから」と催促せられて、やっと立上るのでした。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
『
彼女
(
あれ
)
は今まで
自己
(
おのれ
)
の
価値
(
ねうち
)
を知らなかったのである、しかしあの一条からどうして
自分
(
おれ
)
のような一介の
書生
(
しょせい
)
を思わないようになっただろう……
自分
(
おれ
)
には何もかもよくわかっている。』
まぼろし
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
青年の、しかも
書生
(
しょせい
)
が、とおっしゃるのでしょう。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
五月雨の相合傘は
書生
(
しょせい
)
なり
六百五十句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
道修町
(
どしょうまち
)
のくすり
屋
(
や
)
にくまがとどいて、そのくすり
屋
(
や
)
の
主人
(
しゅじん
)
が、
適塾
(
てきじゅく
)
の
書生
(
しょせい
)
さんに、かいぼうをしてみせてもらいたいと、たのんできました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
淡谷
庄二郎
(
しょうじろう
)
さんは、ひとりの
書生
(
しょせい
)
をつれて、自動車で、
丸
(
まる
)
ノ
内
(
うち
)
の
三菱
(
みつびし
)
銀行の金庫から、ふろしきにつつんだ、小さいはこを取り出して、おうちへ帰りました。
塔上の奇術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
書生
(
しょせい
)
さんは、頭をかきながら歩き出しましたが、朝顔の葉にとまって、ふたりの話をきいてる赤とんぼを見つけると、右手を大きくグルーッと一回まわしました。
赤とんぼ
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
「傷もないそうですから、
卒中
(
そっちゅう
)
かなんかじゃないでしょうか、
書生
(
しょせい
)
さんも見ていらっしゃいよ」
雀が森の怪異
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
しかし、ほかにも
書生
(
しょせい
)
がいることだし、おまえ
一人
(
ひとり
)
にえこひいきするようにみられては、おたがいによくない。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
そのとき、おじょうちゃんのお母さんと、赤とんぼにいたずらをした
書生
(
しょせい
)
さんが、出てまいりました。
赤とんぼ
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
書生
(
しょせい
)
もふたりいるほかに、わたしが社長をしている会社の若い社員に、三人ほどとまりにきてもらっているので、美術室のまわりはむろん、やしきのまわりにも、ぐるっと
奇面城の秘密
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
夫人の家にはその
夜
(
よ
)
二人の邪魔になるもののいないことは夫人から聞いていたが、
書生
(
しょせい
)
や
婢
(
じょちゅう
)
が
多勢
(
おおぜい
)
いるので都合を聞いたうえでないとすぐには往けなかった。章一は省線の踏切の手前で車をおりた。
一握の髪の毛
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
それから花崎さんは、マユミさんと俊一君の手をひきながら、家のほうへ、みんなを案内しましたが、日本座敷の縁がわに近づいたとき、中から
書生
(
しょせい
)
さんがとび出してきました。
妖人ゴング
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
明智の方は住宅兼用の
書生
(
しょせい
)
流儀であったのに反して、宗像博士は、家庭生活と仕事とをハッキリ区別して、郊外の住宅から毎日研究室へ通い、博士夫人などは一度も研究室へ顔出しをしたことがなく
悪魔の紋章
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
ベルをおすと、
書生
(
しょせい
)
がドアを開きました。
怪人と少年探偵
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
“書生”の解説
書生(しょせい)とは、勉学を本分とする者。
漢語本来は、勉学をする余裕のある者という意味合いだったが、日本では主として明治・大正期に、他人の家に住み込みで雑用等を任される学生を意味した。
(出典:Wikipedia)
書
常用漢字
小2
部首:⽈
10画
生
常用漢字
小1
部首:⽣
5画
“書生”で始まる語句
書生気質
書生羽織
書生体
書生坊
書生部屋
書生節
書生論
書生輩
書生間
書生下駄