教壇きょうだん)” の例文
〔キッコは筆記帳ひっきちょうをもってはねあがりました。〕そして教壇きょうだんへ行ってテーブルの上の白墨はくぼくをとっていまの運算うんざんを書きつけたのです。
みじかい木ぺん (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
と、みんなにきこえるような声で言いながら、教壇きょうだんをおりてかれのほうに近づいて来た塾生があった。飯島である。次郎は思わず苦笑した。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
ここに立つと、すべての雑念ざつねんを捨てねばならないのだが、教壇きょうだんにたって五年間、大石先生にとってこの時間ほど、ながく感じたことはなかった。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
ほかの生徒たちは小さなイスにこしかけて、みんな手をあげています。先生は教壇きょうだんにすわって、不満ふまんそうな顔をしています。
武田たけだは、先生せんせい権幕けんまくこうしがたいとると、自分じぶんからせきて、先生せんせいのいられる教壇きょうだんまえへきてちました。先生せんせい
白い雲 (新字新仮名) / 小川未明(著)
六十二人の少年のしんけんな目が、先生の熱情ねつじょうにいっせいにこたえて、教壇きょうだんの上の顔を見つめている。
美しき元旦 (新字新仮名) / 吉田甲子太郎(著)
そこの先生は私のまだあわない方で実にしゃれたなりをして頭の銀毛などもごく高尚こうしょうなドイツりに白のモオニングを着て教壇きょうだんに立っていました。
茨海小学校 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「はい、先生せんせいできました。」と、ノートをって、元気げんきよく教壇きょうだんすすたものがあります。それは、孝二こうじでした。
生きぬく力 (新字新仮名) / 小川未明(著)
はじめてじぶんにかえったようなゆとりが心にわいてきた。せきにおさまると、出席簿しゅっせきぼをもったまま教壇きょうだんをおり
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
先生はほかの学科よりも、地理ちりのことをやかましく言うようです。そのとき、先生は教壇きょうだんからおりてきて、ニールスの手からぼうを取りあげると、ニールスをせきにかえしました。
小野おのが、教壇きょうだんうえたされて、あたまをかいていると、おんな尾沢先生おざわせんせいが、山田やまだをつれて教室きょうしつにはいってこられました。
政ちゃんと赤いりんご (新字新仮名) / 小川未明(著)
「そうよ。だからわたし、この山石早苗という子が、教壇きょうだんに立ってものがいえるかしらと、心配なの」
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
小泉こいずみだ。」と、わらごえこりました。かれは、くみなかでも、つねにできなかったからです。みんなのわらいにおくられて、小泉こいずみは、教壇きょうだんへノートをっていきました。
生きぬく力 (新字新仮名) / 小川未明(著)
山本やまもと、そう毎日まいにちおくれてきて、どうするんだね。」と、先生せんせいは、きびしいつきで、友吉ともきちをにらみました。そして、その時間じかんわるまで、教壇きょうだんのそばにたせられたのです。
僕が大きくなるまで (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのあくるでした。うけもちの西山先生にしやませんせいは、小田おだくんを教壇きょうだんによんで
片目のごあいさつ (新字新仮名) / 小川未明(著)
先生せんせいは、教壇きょうだんのいすにこしをろして
赤土へくる子供たち (新字新仮名) / 小川未明(著)