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掴出
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つかみだ
ふりがな文庫
“
掴出
(
つかみだ
)” の例文
舞台でも何を
泣
(
ほ
)
えくさるんじゃい。かッと
喧嘩
(
けんか
)
を遣れ、面白うないぞ!
打殺
(
たたきころ
)
して見せてくれ。やい、
腸
(
はらわた
)
を
掴出
(
つかみだ
)
せ、へん、馬鹿な
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と紙入を出して
萠黄金襴
(
もえぎきんらん
)
の金入から取出しました、其の頃はガクで入って居りますから、何十両だか勘定の分らん程ざくりと
掴出
(
つかみだ
)
して
小菊
(
こぎく
)
の紙に包み
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
やをら起たんと為るところを、蒲田が力に
胸板
(
むないた
)
を
衝
(
つか
)
れて、
一耐
(
ひとたまり
)
もせず
仰様
(
のけさま
)
に
打僵
(
うちこ
)
けたり。蒲田はこの
隙
(
ひま
)
に彼の
手鞄
(
てかばん
)
を奪ひて、中なる書類を
手信
(
てまかせ
)
に
掴出
(
つかみだ
)
せば、狂気の如く
駈寄
(
かけよ
)
る貫一
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
客の男は矢庭にポケットから
紙幣束
(
さつたば
)
を
掴出
(
つかみだ
)
して、「会計、いくら。」
にぎり飯
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
新兵衞はふと一策を案じて懐中から
金入
(
かねいれ
)
を取出し、物をも云わず
掴出
(
つかみだ
)
しては横目や同心に水向け致しまするが、同心どもは金の欲しいは山々なれども
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
はじめは旅行案内を
掴出
(
つかみだ
)
して、それを投込んで錠を下した時に、うっかり挟んだものと思われる。
唄立山心中一曲
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
私
(
わっし
)
あね、先生、書生や
車夫
(
くるやま
)
なんぞが居るてますから、
掴出
(
つかみだ
)
す位なことはするだろうと思ってね、そうしたら一番
撲倒
(
はりたお
)
しておいて、そいつを
機
(
しお
)
に消えようと思ったんだが
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
知
(
し
)
れた
事
(
こと
)
を、
貴様
(
きさま
)
がお
浦
(
うら
)
を
掴出
(
つかみだ
)
した、……あの
旅籠屋
(
はたごや
)
に
逗留
(
とうりう
)
して
居
(
ゐ
)
る。」
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
はてさて
迷惑
(
めいわく
)
な、こりや
目
(
め
)
の
前
(
まい
)
で
黄色蛇
(
あおだいしやう
)
の
旨煮
(
うまに
)
か、
腹籠
(
はらごもり
)
の
猿
(
さる
)
の
蒸焼
(
むしやき
)
か、
災難
(
さいなん
)
が
軽
(
かる
)
うても、
赤蛙
(
あかゞへる
)
の
干物
(
ひもの
)
を
大口
(
おほぐち
)
にしやぶるであらうと、
潜
(
そツ
)
と
見
(
み
)
て
居
(
ゐ
)
ると、
片手
(
かたて
)
に
椀
(
わん
)
を
持
(
も
)
ちながら
掴出
(
つかみだ
)
したのは
老沢庵
(
ひねたくあん
)
。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
くくり
頤
(
あご
)
の福々しいのに、円々とした
両肱
(
りょうひじ
)
の
頬杖
(
ほおづえ
)
で、薄眠りをしている、一段高い帳場の前へ、わざと澄ました顔して、(お母さん、少しばかり。)黙って金箱から、ずらりと
掴出
(
つかみだ
)
して渡すのが
怨霊借用
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
はてさて
迷惑
(
めいわく
)
な、こりゃ目の前で
黄色蛇
(
あおだいしょう
)
の
旨煮
(
うまに
)
か、
腹籠
(
はらごもり
)
の猿の
蒸焼
(
むしやき
)
か、災難が軽うても、
赤蛙
(
あかがえる
)
の
干物
(
ひもの
)
を大口にしゃぶるであろうと、そっと見ていると、片手に
椀
(
わん
)
を持ちながら
掴出
(
つかみだ
)
したのは
老沢庵
(
ひねたくあん
)
。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
掴
漢検準1級
部首:⼿
11画
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
“掴”で始まる語句
掴
掴合
掴取
掴殺
掴寄
掴得
掴込
掴み
掴懸
掴戻