“つかみだ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
掴出91.7%
攫出8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やをら起たんと為るところを、蒲田が力に胸板むないたつかれて、一耐ひとたまりもせず仰様のけさま打僵うちこけたり。蒲田はこのひまに彼の手鞄てかばんを奪ひて、中なる書類を手信てまかせ掴出つかみだせば、狂気の如く駈寄かけよる貫一
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
客の男は矢庭にポケットから紙幣束さつたば掴出つかみだして、「会計、いくら。」
にぎり飯 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
うぬ贔屓ひいきに目がくらんで、今までは知らなかったが、海に千年、川に千年、こうを経た古狸、攫出つかみだしておつけの実にする、さあせろ。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)