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打微笑
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うちほほえ
ふりがな文庫
“
打微笑
(
うちほほえ
)” の例文
こんな年していうことの、世帯じみたも
暮向
(
くらしむ
)
き、塩焼く煙も
一列
(
ひとつら
)
に、おなじ
霞
(
かすみ
)
の
藁屋
(
わらや
)
同士と、女房は
打微笑
(
うちほほえ
)
み
海異記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
表に夫人の
打微笑
(
うちほほえ
)
む、目も眉も
鮮麗
(
あざやか
)
に、
人丈
(
ひとたけ
)
に
暗
(
やみ
)
の中に描かれて、黒髪の輪郭が、細く
円髷
(
まげ
)
を
劃
(
くぎ
)
って
明
(
あかる
)
い。
伊勢之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ただ伏拝むと、
斜
(
ななめ
)
に
差覗
(
さしのぞ
)
かせたまうお姿は、
御丈
(
おんたけ
)
八寸、雪なす卯の花に袖のひだが
靡
(
なび
)
く。白木
一彫
(
ひとほり
)
、群青の
御髪
(
みぐし
)
にして、一点の朱の唇、
打微笑
(
うちほほえ
)
みつつ、爺を、銑吉を、見そなわす。
灯明之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
金岡
(
かなおか
)
の
萩
(
はぎ
)
の馬、
飛騨
(
ひだ
)
の
工匠
(
たくみ
)
の
竜
(
りゅう
)
までもなく、電燈を消して、
雪洞
(
ぼんぼり
)
の影に見参らす雛の顔は、実際、
唯
(
と
)
瞻
(
み
)
れば
瞬
(
またた
)
きして、やがて
打微笑
(
うちほほえ
)
む。人の悪い官女のじろりと横目で見るのがある。
雛がたり
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「取ってお置き、それをお前に上げましょう。」とお夏は事もなげに
打微笑
(
うちほほえ
)
み
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
「やれもう、こんな原ぢやもの、お客様、
狐
(
きつね
)
も犬も通りませいで。
霧
(
きり
)
がかゝりや、
歩
(
ある
)
かうず、雲が
下
(
おり
)
りや、
走
(
はし
)
らうず、
蜈蚣
(
むかで
)
も
潜
(
もぐ
)
れば
蝗
(
いなご
)
も飛ぶわいの、」と孫にものいふやう、
顧
(
かえり
)
みて
打微笑
(
うちほほえ
)
む。
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
打微笑
(
うちほほえ
)
みしまま
未
(
いま
)
だものいわざるにソト
頬摺
(
ほおずり
)
す。われは舞台に見向きぬ。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「はい、さようでございます。」とお若はあでやかに
打微笑
(
うちほほえ
)
む。
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
打微笑
(
うちほほえ
)
む。浮きたる事にはあらじ、われは真顔になりぬ。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
涙の
名残
(
なごり
)
は瞳の
艶
(
つや
)
、
莞爾
(
にっこり
)
と
打微笑
(
うちほほえ
)
み
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
火箸に手を
載
(
の
)
せ、
艶麗
(
あでやか
)
に
打微笑
(
うちほほえ
)
み
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と言いかけて
打微笑
(
うちほほえ
)
み
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
打微笑
(
うちほほえ
)
み
印度更紗
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
打微笑
(
うちほほえ
)
み
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
打微笑
(
うちほほえ
)
み
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
打
常用漢字
小3
部首:⼿
5画
微
常用漢字
中学
部首:⼻
13画
笑
常用漢字
小4
部首:⽵
10画
“打”で始まる語句
打
打擲
打棄
打捨
打殺
打倒
打明
打付
打笑
打毀