“御丈”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おんたけ50.0%
みたけ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御丈おんたけ三尺というのはない、小さな石仏いしぼとけがすくすく並んで、最も長い年月ねんげつ路傍みちばたへ転げたのも、倒れたのもあったでありましょうが、さすがにまたぐものはないと見えます。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「板橋の東景庵とうけいあんの薬師如来像が盗まれた。これは運慶作の御丈おんたけ四尺五寸という大した仏像だ。厨子ずしは金銀をちりばめ、仏体には、ぎょくがはめ込んである。十一年前の春盗まれて、未だに行方が知れない」
修復しゆふく度毎たびごと棟札むねふだあり、今猶歴然れきぜんそんす。毘沙門の御丈みたけ三尺五六寸、往古わうご椿沢つばきざはといふ村に椿の大樹たいじゆありしを伐て尊像そんざうを作りしとぞ。作名さくめいつたはらずときゝぬ。
その負さりたもうた腹部の中窪なかくぼみな、御丈みたけ丈余じょうよの地蔵尊を、古邸ふるやしきの門内に安置して、花筒に花、手水鉢に柄杓ひしゃくを備えたのを、お町が手つぎに案内すると、外套氏が懐しそうに拝んだのを
古狢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)