戦後せんご)” の例文
旧字:戰後
戦後せんごになって、どこからか植木屋うえきやがここへ移植いしょくしたものです。いろいろの下草したくさは、しもにやけてあかいろづいていたし、つちは、くろくしめりをふくんでいました。
春はよみがえる (新字新仮名) / 小川未明(著)
道子みちこはアパートに出入でいりする仕出屋しだしやばあさんのすゝめるがまゝ、戦後せんご浅草あさくさ上野辺うへのへん裏町うらまち散在さんざいしてゐるあや旅館りよくわん料理屋れうりや出入でいりしておきやくりはじめた。
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
せつ戦後せんごくにまつたふす
寡婦の除夜 (新字旧仮名) / 内村鑑三(著)
二人ふたりは、しばらく、ボールをげるのをわすれて、夢中むちゅうで、飛行機ひこうきをさがしていました。戦後せんごかれらの希望きぼううしなわれたので、せめてその姿すがただけでもたかったのです。
太陽と星の下 (新字新仮名) / 小川未明(著)
いたよ、きみいてどうだった。やはりうぐいすはいいね。戦後せんごはじめてだろう。これでやっと、平和へいわはるらしくなった。」と、画家がかは、まどけて、まぶしそうに青空あおぞら見上みあ
春はよみがえる (新字新仮名) / 小川未明(著)
何分なにぶん戦後せんごで、品物しなものがないのですから。
窓の内と外 (新字新仮名) / 小川未明(著)