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小猿
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こざる
ふりがな文庫
“
小猿
(
こざる
)” の例文
と竹童はその手紙を、一
匹
(
ぴき
)
の
小猿
(
こざる
)
にくわえさせて、
鞭
(
むち
)
で僧正谷の
方角
(
ほうがく
)
をさすと、
猿
(
さる
)
は心得たようにいっさんにとんでいく。そのあとで
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すると
他
(
ほか
)
の
小猿
(
こざる
)
が「おれの
父様
(
ちやん
)
はもつと
豪
(
えら
)
いや、
鬼
(
おに
)
ヶ
島
(
しま
)
を
征伐
(
せいばつ
)
にいつたんだもの」「うそだあ、ありや
昔
(
むかし
)
の
事
(
こと
)
ぢやないか」
コドモノスケッチ帖:動物園にて
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
早行べき所もなく
豫
(
かね
)
て兄弟分の
小猿
(
こざる
)
にも借金百兩ばかりも出來此上如何とも
致
(
いた
)
し方なき折から此度大岡樣の御手に
召捕
(
めしとら
)
れし所小猿が
工夫
(
くふう
)
にて岡引衆を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
顔蔽いせる者
小猿
(
こざる
)
の知識でな。ものの周囲をまわるけれど決してものの中核にはいらない知識でな。
出家とその弟子
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
彼女は無関心にマリユスをながめた。あたかもシコモルの木の下を走る
小猿
(
こざる
)
をでも見るがようで、またはベンチの上に影を投げてる大理石の水盤をでも見るがようだった。
レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
▼ もっと見る
私たちは鳥類や、金魚や、一匹の立派な犬や、
兎
(
うさぎ
)
や、一匹の
小猿
(
こざる
)
や、一匹の猫などを飼った。
黒猫
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
小猿
(
こざる
)
が二匹向かい合って
蚤
(
のみ
)
をとり合ったりけんかをしたりするのが、どうしても本物としか思われないのに、それはやはりただなんの仕掛けもない二つの手の影法師に過ぎないのである。
映画時代
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
彼が彼らを知ったのは、彼らの思想の漫画を通じてであった。芸術上の
小猿
(
こざる
)
や新聞雑誌を渡り歩く小僧などによって、まねられ誇張せられた彼らの欠点をしか、彼は見なかったのである。
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
承
(
うけ
)
たまはり居るなりと
咄
(
はな
)
しけるに三吉は大に
悦
(
よろこ
)
び然らば
翌日
(
あす
)
にも
直樣
(
すぐさま
)
本郷へ行んといふを
小猿
(
こざる
)
は
聞
(
きゝ
)
てとてものことに百兩ばかりも
誣頼
(
ねだり
)
夫にて取付商賣を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
一
疋
(
ぴき
)
の
小猿
(
こざる
)
が「おれのお
父様
(
とつちあん
)
はおまへ
豪
(
えらい
)
んだぜ、
兎
(
うさぎ
)
と
喧嘩
(
けんくわ
)
をして
勝
(
か
)
つたよ」と
言
(
い
)
ひました。
コドモノスケッチ帖:動物園にて
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
廂うらの
垂木
(
たるき
)
をガリガリと
走
(
はし
)
ってきた
小猿
(
こざる
)
が、咲耶子の
肩
(
かた
)
にとびついて手をやるとまた足もとへとび、おそろしくなにかに
恐怖
(
きょうふ
)
したらしく、彼女のまわりをグルグルまわりだした。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
室のまんなかには、大理石の台の上に、
髯
(
ひげ
)
をはやしたブラームスの胸像が
厳
(
おごそ
)
かに控えていた。そしてピアノの上には、絹綿ビロードの
小猿
(
こざる
)
と
方舞
(
コチョン
)
の記念品とが、糸の先にぶらさがっていた。
ジャン・クリストフ:04 第二巻 朝
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
きょうも
棒切
(
ぼうき
)
れを手にもって、友だち
小猿
(
こざる
)
を二、三十
匹
(
ぴき
)
つれ、
僧正谷
(
そうじょうがたに
)
から、
百足虫腹
(
むかでばら
)
の
嶮岨
(
けんそ
)
をつたい、
鞍馬
(
くらま
)
の
大深林
(
だいしんりん
)
をあそびまわっているのは、
果心居士
(
かしんこじ
)
の
童弟子
(
わらべでし
)
、いが
栗
(
ぐり
)
あたまの
竹童
(
ちくどう
)
であった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
流し大岡殿の
仁心
(
じんしん
)
を感じけり又大岡殿には其中に
似
(
にせ
)
役人をせし
盜賊
(
たうぞく
)
を吟味せんと所々
探索
(
たんさく
)
を申付られけり扨又彼の雲切仁左衞門肥前の
小猿
(
こざる
)
向ふ見ずの三吉の三人は
似
(
にせ
)
役人となりて原澤村の
名主
(
なぬし
)
始めを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
猿
常用漢字
中学
部首:⽝
13画
“小猿”で始まる語句
小猿沢