審判さばき)” の例文
諸〻の鏡上方うへにあり、汝等これを寶座ツローニといふ、審判さばきの神そこより我等を照らすがゆゑに我等皆これらの言葉をまこととす。 六一—六三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
彼は基督教に所謂審判さばきにも似た恐ろしいことを、平氣で、面白半分に、時としてはいい氣になつてやつて來た自分を深く恥ぢた。
三太郎の日記 第二 (旧字旧仮名) / 阿部次郎(著)
人の世はエホバの思召おぼしめし次第、罪の多い人間はその力ある審判さばきを待つよりほか為方しかたが無いけえ、私は芳は君に進ずるとまでは言うことは出来ん。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
「婦人の為にせる福音書」と称えらるる路加伝が来世と其救拯すくい審判さばきとに就て書記かきしるす事は一々茲に掲ぐることは出来ない
「人の子枕す時もなし、ああみ怒り……審判さばきの日……。」「人の子枕す……」然うだ、実際だ。人の子は枕する時もない。人の子は枕する時もない。世界十幾億の人間、男も、女も、真実まつたくだ。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
審判さばきの日をゆびきずくるとげにくみ薔薇ばらつまざりし罪とひまさば
恋衣 (新字旧仮名) / 山川登美子増田雅子与謝野晶子(著)
出し‥‥彼等おのおのその行いに循いて審判さばきを受けたり。
わしは甘んじて神の審判さばきの前に出よう……(58)
あはれ審判さばきの庭に
偏奇館吟草 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
心を苛責の状態ありさまにとむるなかれ、その成行なりゆきを思へ、そのいかにあしくとも大なる審判さばきの後まで續かざることを思へ 一〇九—一一一
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
現在の彼は、「我が審判さばきはたゞし、そはわがむねを行ふことを求めず、我を遺しし父のむねを行ふことを求むればなり、」
三太郎の日記 第二 (旧字旧仮名) / 阿部次郎(著)
「汝らもし我らいかに彼を攻めんかと言い、また事の根われにありと言わばつるぎおそれよ、忿怒いかりは剣の罰をきたらす、かく汝ら遂に審判さばきのあるを知らん」
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
審判さばきの日こそ忍ばるれ。
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
ドンナ・ベルタもセル・マルティーノも、一人ひとり盜み一人物をさゝぐるを見て、神の審判さばきかれらにあらはると思ふなかれ 一三九—一四一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
其兄弟を怒る者は(神の)審判さばきあずかり、又其兄弟を愚者よとう者は集議(天使の前に開かるる天の審判)に干り
審判さばきの日こそ忍ばるれ。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
夫れこゝにては慈悲全く死してはじめて敬虔生く、神の審判さばきにむかひて憐みを起す者あらばこれより大いなる罪人あらんや 二八—三〇
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
神は絶対の力であるに、ヨブは絶対の無力である。かくてもなおヨブは自己を是とし神を非とし得るであろうか。神の審判さばきに対してつぶやき得るであろうか。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
ねがはくは正しき審判さばき星より汝の血の上に降り、くすしく且つ顯著あらはにて、汝の後をくる者恐れをいだくにいたらんことを 一〇〇—一〇二
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
狂人しれものよという者は地獄の火に干るべしとある(馬太マタイ伝五章二十二節)即ち「我れ汝等に告げん、すべて人の言う所の虚しき言は審判さばきの日に之を訴えざるを得じ」
汝はこゝにて天堂の二隊ふたていくさをともに見るべし、しかしてその一隊ひとてをば最後をはり審判さばきの時汝に現はるゝその姿にて見む。 四三—四五
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「神は我の如き人にあらざれば我かれに答うべからず、我ら二個ふたりして共に審判さばきに臨むべからず」
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
ひとりの尊き淑女天にあり、わが汝を遣はすにいたれるこの障礙しやうげのおこれるをあはれみて天上のおごそかなる審判さばきを抂ぐ 九四—九六
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
我すなはちいふ、師よ、かゝる苛責の苦しみは大いなる審判さばきの後増すべきかるべきかまたはかく燃ゆべきか 一〇三—一〇五
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
そは愛の火たとひこゝにおかるゝもののたらはすべきことをたゞしばしのまに滿すとも、審判さばきの頂垂れざればなり 三七—三九
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)