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宿
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やどり
ふりがな文庫
“
宿
(
やどり
)” の例文
扨も吉兵衞が
宿
(
やどり
)
たる家の主人を
何者
(
なにもの
)
成
(
なる
)
と尋るに
水戸中納言殿
(
みとちうなごんどの
)
の
御家老職
(
ごからうしよく
)
に藤井
紋太夫
(
もんだいふ
)
と云ふあり彼柳澤が
謀叛
(
むほん
)
に
組
(
くみ
)
して既に
公邊
(
こうへん
)
の大事にも及べき處を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
語るものはわがこの夏
霎時
(
しばらく
)
の仮の
宿
(
やどり
)
とたのみし家の隣に住みし
按摩
(
あんま
)
男なり。ありし事がらは、そがまうへなる禅寺の墓地にして、頃は
去歳
(
こぞ
)
の初秋とか言へり。
鬼心非鬼心:(実聞)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
大正五年五月中浣、妻とともに葛飾は真間の手児奈廟堂の片ほとり、亀井坊といふに、仮の
宿
(
やどり
)
を求む。人生の命運定めがたく、因縁の数寄予めまた
測
(
はか
)
りがたし。
雀の卵
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
まだ若い英国の考古学者の、ドイルス博士は
其
(
その
)
日の午後に、目的地のギゼーへ到着した。そして予め通知して置いた「ナイル旅館」の一室に当分の
宿
(
やどり
)
を定めたのであった。
木乃伊の耳飾
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
此橋を渡るにやといふに、案内がいな/\
今日
(
けふ
)
は此岸につきて東の村/\を見玉ひて
小赤倉
(
こあかくら
)
村にいたり玉はゞ
程
(
ほど
)
よき道なるべし、小赤倉には知る人もあれば
宿
(
やどり
)
をもとむべしといふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
▼ もっと見る
倒
(
さかさ
)
まに落すが如し
衣袂
(
いべい
)
皆な
濕
(
うるほ
)
ひてそゞろ
寒
(
さぶ
)
きを覺ゆれば
見分
(
けんぶん
)
確かに相濟んだと車夫の手を拂ひて車に乘ればまたガタ/\とすさまじき
崖道
(
がけみち
)
を押し上り押し
下
(
くだ
)
し夜の十時過ぎ
須原
(
すはら
)
の
宿
(
やどり
)
へ着き車夫を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
こゝに於て、蝶の
宿
(
やどり
)
を、秋の草にきづかつたのを
嘲
(
あざけ
)
らない。
玉川の草
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
終に分け入る森陰の
清
(
すゞ
)
しき
宿
(
やどり
)
求めえなば
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
見えざる神の
宿
(
やどり
)
あり
若菜集
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
(
上結東
(
かみけつとう
)
は廿九軒有)此村に市右エ門とて村中第一の大家あり、幸ひ案内者の知る人なれば
宿
(
やどり
)
をもとめたち入りて見るに、四
間
(
けん
)
に六間ほどの
住居
(
すまゐ
)
也、
主人夫婦
(
あるじふうふ
)
は
老人
(
らうじん
)
にて、
長男
(
せがれ
)
は廿七八
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
終
(
つひ
)
に分け入る森蔭の
清
(
すず
)
しき
宿
(
やどり
)
求めえなば
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
“宿”の意味
《名詞》
(やど) 住み家。
(やど) 旅先で泊まる家屋。
(出典:Wiktionary)
宿
常用漢字
小3
部首:⼧
11画
“宿”を含む語句
旅宿
宿酔
一宿
御宿
宿命
宿泊
露宿
宿世
宿屋
新宿
下宿
野宿
宿下
旅人宿
宿老
宿所
此宿
宿外
宿帳
宿直
...