定刻ていこく)” の例文
ミハイル、アウエリヤヌヰチは此頃このごろでは始終しゞゆうかれ留守るすばかく。ダリユシカは旦那だんな近頃ちかごろ定刻ていこく麥酒ビールまず、中食迄ちゆうじきまでおくれることが度々たび/\なので困却こまつてゐる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
定刻ていこく出仕しゅっしして定刻に下城げじょうし、その間は、仕事をしているごとく見せかけて、要領よくブラブラしていさえすれア、大した失態しったいのない限り、まずお役御免なんてことはない。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
ところが、例の不吉ふきつ定刻ていこくにわざわざ合わせるようにして、この第三十九号室へ入ってきたというところから考えると、いよいよこの中の誰かが、死の国へ送りこまれるらしい。
鬼仏洞事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
定刻ていこくになつて、代助は出掛でかけた。足駄穿あしだばき雨傘あまがさげて電車につたが、一方のまどつてあるうへに、革紐かはひもにぶらがつてゐるひとが一杯なので、しばらくするとむねがむかついて、あたまおもくなつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ミハイル、アウエリヤヌイチはこのごろでは始終しじゅうかれ留守るすにばかりく。ダリュシカは旦那だんな近頃ちかごろ定刻ていこく麦酒ビールまず、中食ちゅうじきまでもおくれることが度々たびたびなので困却こまっている。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
いよいよその定刻ていこくだった。
海底大陸 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ぐわつにアンドレイ、エヒミチは市役所しやくしよから、すこ相談さうだんるにつて、出頭しゆつとうねがふと招状せうじやうつた、で、定刻ていこく市役所しやくしよつてると、もう地方軍令部長ちはうぐんれいぶちやうはじめ、郡立學校視學官ぐんりつがくかうしがくゝわん市役所員しやくしよゐん
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
がつにアンドレイ、エヒミチは市役所しやくしょから、すこ相談そうだんがあるにって、出頭しゅっとうねがうと招状しょうじょうがあった、で、定刻ていこく市役所しやくしょってると、もう地方軍令部長ちほうぐんれいぶちょうはじめ、郡立学校視学官ぐんりつがっこうしがくかん市役所員しやくしょいん
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)