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唐橋
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からはし
ふりがな文庫
“
唐橋
(
からはし
)” の例文
四宮河原
(
しのみやがわら
)
を過ぎれば、
蝉丸
(
せみまる
)
の歌に想いをはせ、
勢多
(
せた
)
の
唐橋
(
からはし
)
、
野路
(
のじ
)
の
里
(
さと
)
を過ぎれば、既に志賀、琵琶湖にも、再び春が訪れていた。
現代語訳 平家物語:10 第十巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
唐橋
(
からはし
)
から材木や石を曳き込んだり、所々に工事材料を積んでおいたりするので、城内の通路も
濠
(
ほり
)
ばたも、混雑を極めていた。
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
三井、阪本、大津、
膳所
(
ぜぜ
)
、瀬田の
唐橋
(
からはし
)
と石山寺が、盆景の細工のように鮮かに
点綴
(
てんてい
)
されている。
大菩薩峠:36 新月の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
むかし
近江
(
おうみ
)
の
国
(
くに
)
に
田原藤太
(
たわらとうだ
)
という
武士
(
ぶし
)
が
住
(
す
)
んでいました。ある日
藤太
(
とうだ
)
が
瀬田
(
せた
)
の
唐橋
(
からはし
)
を
渡
(
わた
)
って行きますと、
橋
(
はし
)
の上に
長
(
なが
)
さ二十
丈
(
じょう
)
もあろうと
思
(
おも
)
われる
大蛇
(
おろち
)
がとぐろをまいて、
往来
(
おうらい
)
をふさいで
寝
(
ね
)
ていました。
田原藤太
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
瀬田の
唐橋
(
からはし
)
誰
(
た
)
が渡る
蛍の灯台
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
▼ もっと見る
濠
(
ほり
)
の
唐橋
(
からはし
)
に立って、彼は
水面
(
みずも
)
を見ていた。ぶつぶつと泡だつ潮が、水門の方から上げてくる。水に押されるように、彼は岸に添ってあるいた。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
瀬田の
唐橋
(
からはし
)
を渡って草津、守山、
野洲
(
やす
)
、近江八幡から安土、能登川、彦根、
磨針
(
すりはり
)
峠を越えて、番場、
醒
(
さめ
)
ヶ
井
(
い
)
、柏原——それから左へ、海道筋をそれて見上げたところの、そらこの大きな山が胆吹山だ
大菩薩峠:39 京の夢おう坂の夢の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
彼は、城門の外へ駒をつなぎ、一息つくと、やがて
唐橋
(
からはし
)
の口に立ちふさがっていた。手に太刀を抜き放ち、くわッと射るような眼をして、立っていた。
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
やがて、まッくらな
瀬田
(
せた
)
の
唐橋
(
からはし
)
、
小橋
(
こばし
)
三十六
間
(
けん
)
、大橋九十六
間
(
けん
)
を、
粛々
(
しゅくしゅく
)
とわたってゆく一
行
(
こう
)
の
松明
(
たいまつ
)
が、あたかも火の
百足
(
むかで
)
がはってゆくかのごとくにみえた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「待っている者がある? ……」と、金吾はいよいよ不審に思いながら突っ放してやると、その様子を見ながらニヤニヤして、池の
唐橋
(
からはし
)
を渡って来た男があります。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
大手の
唐橋
(
からはし
)
はそこから眼の下に見えた。藤吉郎の姿は駈足で、その唐橋を渡ってくるのだった。
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
奥殿と中殿とのあいだを渡してある
唐橋
(
からはし
)
の
欄
(
らん
)
に立って望むと、無数の舞扇を重ねたような天守閣の五層の
廂
(
ひさし
)
と、楼門の
殿閣
(
でんかく
)
の
大廂
(
おおびさし
)
とは、見事な曲線を
宙
(
ちゅう
)
に
交錯
(
こうさく
)
させている。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
主従三人、
愁然
(
しゅうぜん
)
と手をつかねて湖水の
闇
(
やみ
)
を見つめていると、
瀬田川
(
せたがわ
)
の川上、——はるか
彼方
(
あなた
)
の
唐橋
(
からはし
)
の上から、
炬火
(
きょか
)
をつらねた一列の人数が、まッしぐらにそこへいそいできた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
何も知らない輿入れの列につづく人々は、また一しきり
祝歌
(
ほぎうた
)
を
謡
(
うた
)
いはやしながら、やがて御所之内の
唐橋
(
からはし
)
から花嫁の輿は揺りすすめられた。濠の水もまっ赤なほど、
夥
(
おびただ
)
しい
松明
(
たいまつ
)
はそこを渡った。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
唐
常用漢字
中学
部首:⼝
10画
橋
常用漢字
小3
部首:⽊
16画
“唐橋”で始まる語句
唐橋門
唐橋綱光卿記