まはり)” の例文
と無口な學士にしては、滅多と無い叮嚀な説明をして、ガチヤン、肉叉フオークナイフを皿の上に投出し、カナキンの手巾ハンケチあわただしく口のまはりを拭くのであツた。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
昼過ひるすぎからすこ生温なまあたゝかかぜやゝさわいで、よこになつててゐると、何処どこかのにはさくらが、霏々ひら/\つて、手洗鉢てあらひばちまはりの、つはぶきうへまでつてる。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
これより段々だん/″\みぎはうまは短針たんしんの一すときは、長針ちやうしん盤面ばんめんを一まはりして六十分時ぶんじぎ、また十二ところもどり、これよりまた次第しだいすゝ短針たんしんの一と二とのあいだきたるときは
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)