トップ
>
吻
>
つ
ふりがな文庫
“
吻
(
つ
)” の例文
聴水は
可笑
(
おか
)
しさを
堪
(
こら
)
えて、「
慌
(
あわただ
)
し何事ぞや。
面
(
おもて
)
の色も常ならぬに……物にや追はれ給ひたる」ト、
問
(
とい
)
かくれば。黒衣は初めて
太息
(
といき
)
吻
(
つ
)
き
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
余儀なく寐返りを打ち溜息を
吻
(
つ
)
きながら眠らずして夢を見ている内に、一番
鶏
(
どり
)
が
唱
(
うた
)
い二番鶏が唱い、漸く
暁
(
あけがた
)
近くなる。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
客等
(
きやくら
)
が
立去
(
たちさ
)
つてからも、
彼
(
かれ
)
は
一人
(
ひとり
)
で
未
(
ま
)
だ
少時
(
しばらく
)
惡體
(
あくたい
)
を
吻
(
つ
)
いてゐる。
然
(
しか
)
し
段々
(
だん/\
)
と
落着
(
おちつ
)
くに
隨
(
したが
)
つて、
有繋
(
さすが
)
にミハイル、アウエリヤヌヰチに
對
(
たい
)
しては
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
で、
定
(
さだ
)
めし
恥入
(
はぢい
)
つてゐる
事
(
こと
)
だらうと
思
(
おも
)
へば。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
わが口を子の口に
吻
(
つ
)
く
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
臨終
(
いまわ
)
の
際
(
きわ
)
に、兼てより
懇意
(
こころやすく
)
せし、裏の
牧場
(
まきば
)
に飼はれたる、
牡丹
(
ぼたん
)
といふ
牝牛
(
めうし
)
をば、わが枕
辺
(
べ
)
に
乞
(
こ
)
ひよせ。苦しき息を
喘
(
ほっ
)
ト
吻
(
つ
)
き
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
▼ もっと見る
お勢は紳士にも貴婦人にも眼を
注
(
と
)
めぬ代り、束髪の令嬢を穴の開く程
目守
(
みつ
)
めて一心不乱、
傍目
(
わきめ
)
を触らなかった、
呼吸
(
いき
)
をも
吻
(
つ
)
かなかッた、母親が物を言懸けても返答もしなかった。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
客等
(
きゃくら
)
が
立去
(
たちさ
)
ってからも、
彼
(
かれ
)
は
一人
(
ひとり
)
でまだしばらく
悪体
(
あくたい
)
を
吻
(
つ
)
いている。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
猿は
礑
(
はた
)
と地に
平伏
(
ひれふ
)
して、
熟柿
(
じゅくし
)
臭き息を
吻
(
つ
)
き、「こは
何処
(
いずく
)
の犬殿にて渡らせ給ふぞ。
僕
(
やつがれ
)
はこの
辺
(
あたり
)
に
棲
(
す
)
む
賤
(
いや
)
しき山猿にて候。今
宣
(
のたも
)
ふ黒衣とは、僕が無二の友ならねば、元より僕が事にも候はず」
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
“吻”の解説
吻(ふん、proboscis)とは、動物の体において、口あるいはその周辺が前方へ突出している部分を指す用語である。動物群によってその部位や役割はさまざまである。
(出典:Wikipedia)
吻
漢検準1級
部首:⼝
7画
“吻”を含む語句
接吻
口吻
吻合
吻々
吻々々々
吻々吻
吻喙
喉吻
尖吻熱舌
接吻泥棒
接吻禮
有吻類
脣吻
餓吻