停車塲ステーシヨン)” の例文
横ぎりて六時發横川行の滊車に乘らんと急ぎしに冗口むだぐちといふ魔がさして停車塲ステーシヨンへ着く此時おそく彼時かのときはやく滊笛一聲上野の森にけぶり
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
市街まちはづれの停車塲ステーシヨンから客待きやくまち馬車ばしやで、海岸かいがん附近まぢかある旅亭はたごやき、部室へやさだまりやが晝餉ひるげもすむと最早もはやなにことがない、ふね出港しゆつこうまではだ十時間じかん以上いじやう
幸ひに西も東も午後一時何分とか時間にたがひ少なきゆゑ共に停車塲ステーシヨンに入り道人は西我は東煙は同じ空になびけど滊車は走る道を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
隨分ずゐぶん故郷こきようそらなつかしくなつたこと度々たび/\あつた——むかし友人ともだちことや——品川灣しながはわん朝景色あさげしきや——上野淺草うへのあさくさへん繁華にぎやかまちことや——新橋しんばし停車塲ステーシヨンことや——回向院ゑこうゐん相撲すまふことや——神樂坂かぐらざか縁日えんにちことや——よろづ朝報てうほう佛蘭西フランス小説せうせつことや——錦輝舘きんきくわん政談せいだん演説えんぜつことや——芝居しばゐこと浪花節なにはぶしこと
爭ひ兄弟親子しんし疎遠になりかたき同士と摺れ合ふよりは幸福なりなど思ひつゞくるうち鵜沼うぬまも過ぎて加納かなふに着きしが此間このあひだの景色川あり山あり觀音坂といふ邊など誠に面白き所なりし岐阜の停車塲ステーシヨンの手前の料理店にりて晝を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)