亥之ゐの)” の例文
母親はゝおやはほた/\としてちやすゝめながら、亥之ゐのいましがた夜學やがくゆきました、あれもおまへかげさまで此間このあひだ昇給しようきうさせていたゞいたし、課長樣くわちやうさま可愛かわゆがつてくださるのでくらゐ心丈夫こゝろじようぶであらう
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
夫れも蒲團かぶつて半日も居ればけろ/\とする病だから子細はなしさと元氣よく呵々から/\と笑ふに、亥之ゐのさんが見えませぬが今晩は何處へか參りましたか、彼の子も替らず勉強で御座んすかと問へば
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
それも蒲団かぶつて半日も居ればけろけろとする病だから子細はなしさと元気よく呵々からからと笑ふに、亥之ゐのさんが見えませぬが今晩は何処どちらへか参りましたか、あの子も替らず勉強で御座んすかと問へば
十三夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
れも蒲團ふとんかぶつて半日はんにちればけろ/\とするやまひだから子細しさいはなしさと元氣げんきよく呵々から/\わらふに、亥之ゐのさんがえませぬが今晩こんばん何處どちらへかまゐりましたか、かわらず勉強べんきよう御座ござんすかとへば
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
亥之ゐのとほくちおもたちだしいづれおかゝつてもあつけない御挨拶ごあいさつよりほか出來できまいとおもはれるから、何分なにぶんともおまへなかつてわたしどものこゝろつうじるやう、亥之ゐの行末ゆくすゑをもおたのまをしおいてお
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)