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些少
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すこし
ふりがな文庫
“
些少
(
すこし
)” の例文
『音さん。四斗七升の何のと言はないで、
何卒
(
どうか
)
悉皆
(
すつかり
)
地親
(
ぢやうや
)
さんの方へ上げて了つて
御呉
(
おくん
)
なんしよや——
私
(
わし
)
はもう
些少
(
すこし
)
も
要
(
い
)
りやせん。』
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
左の肋骨などは、宛然鶏を料理するように、殆んど一本一本丁寧に×り×してあって、やっと、皮膚と
些少
(
すこし
)
の筋で継がっている状態だった。
双面獣
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
勿論
(
もちろん
)
そんな様子の
些少
(
すこし
)
でも見えた事は無い。自分の
僻見
(
ひがみ
)
に過ぎんのだけれども、気が済まないから愚痴も出るのだ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
這うようになおも辺りを見れば、飯粒の
乾枯
(
ひから
)
びたの、鰹節の
破片
(
かけら
)
などが、染甕の内外に、
些少
(
すこし
)
だが散らばっている。釘抜藤吉、突然上を向いて狂人のように笑い出した。と
釘抜藤吉捕物覚書:09 怨霊首人形
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
彼
(
かれ
)
の
風呂敷包
(
ふろしきづゝみ
)
から
獲
(
え
)
つゝあつた
金錢
(
きんせん
)
は
些少
(
すこし
)
のものであつたが、それは
時
(
とき
)
として
彼
(
かれ
)
の
硬
(
こは
)
ばつた
舌
(
した
)
に
適
(
てき
)
した
食料
(
しよくれう
)
の
或
(
ある
)
物
(
もの
)
を
求
(
もと
)
める
外
(
ほか
)
に一
部分
(
ぶぶん
)
は
與吉
(
よきち
)
の
小
(
ちひ
)
さな
手
(
て
)
に
落
(
おと
)
されるのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
と
些少
(
すこし
)
落着
(
おちつ
)
いて
青年
(
わかもの
)
が
聞
(
き
)
いた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
後来
(
のちのち
)
きつと
思中
(
おもひあた
)
るから、今夜の事を忘れるなとお言ひの声も、今だに耳に付いてゐるわ。私の一図の迷とは謂ひながら
何為
(
なぜ
)
あの時に
些少
(
すこし
)
でも気が着かなかつたか。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
中には頬の
紅
(
あか
)
い、眼付の愛らしい子もあつて、普通の家の小供と
些少
(
すこし
)
も相違の無いのがある。中には又、卑しい、
愚鈍
(
おろか
)
しい、どう見ても日蔭者の子らしいのがある。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
彼
(
かれ
)
には
些少
(
すこし
)
でも
其
(
その
)
顛末
(
てんまつ
)
を
聞
(
き
)
いてくれべきものは
醫者
(
いしや
)
と
南
(
みなみ
)
の
亭主
(
ていしゆ
)
とより
外
(
ほか
)
はなかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
こりや
真面目
(
まじめ
)
な問題だよ——茶を飲むやうな
尋常
(
あたりまへ
)
な事とは
些少
(
すこし
)
訳が違ふよ。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
些
漢検準1級
部首:⼆
7画
少
常用漢字
小2
部首:⼩
4画
“些”で始まる語句
些
些細
些事
些々
些末
些中
些程
些子
些細事
些前