三國みくに)” の例文
新字:三国
もつとも、加州かしう金石かないはから——蓮如上人れんによしやうにん縁起えんぎのうち、よめおどしの道場だうぢやう吉崎よしざきみなと小女郎こぢよらう三國みくにつて、かなさきかよ百噸ひやくとん以下いか汽船きせんはあつた。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
岡町をかまち中食ちうじきをして、三國みくにから十三じふそわたしにしかゝつたときは、もうなゝごろであつた。渡船とせんつてゐるので、玄竹げんちくみち片脇かたわきつて、つてゐた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
自宅うちでもいゝつて言ひますから今日はお伴させて下さい、といふ。それはよかつたと私も思つた。今日はこれから九里の山奧、越後境三國みくに峠の中腹に在る法師ほふし温泉まで行く事になつてゐたのだ。
みなかみ紀行 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
箱根山はこねやまかたちからいへば複式火山ふくしきかざん經歴けいれきからいへば死火山しかざん外輪山がいりんざん金時きんとき明神みようじん明星みようじよう鞍掛くらかけ三國みくに諸山しよざん中央火口丘ちゆうおうかこうきゆう冠岳かんむりだけ駒ヶ岳こまがだけ二子山ふたこやま神山かみやまとう、さうして最後さいご活動場所かつどうばしよ大涌谷おほわくだにであつて
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
十三じふそ三國みくにかはふたして、服部はつとり天神てんじん參詣さんけいし、鳥居前とりゐまへ茶店ちやみせやすんだうへ、またぼつ/\とかけた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)