“軽々”のいろいろな読み方と例文
旧字:輕々
読み方割合
かろがろ31.0%
かるがる29.3%
けいけい29.3%
かる/″\3.4%
かる/\1.7%
かろがろし1.7%
けい/\1.7%
ほのか1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
茅萱ちがやの音や狐の声に耳をそばたてるのは愚かなこと,すこしでも人が踏んだような痕の見える草の間などをば軽々かろがろしく歩行あるかない。
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)
鼓村さんは、自分だけでなら、どんなふうにも弾けるので、癖になってしまってて、困ると自分でこぼして、気持ちが軽々かるがるしたように
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
これはなかなか大切な事で、婦女子は未来の国民を造るのでありますから、その国の婦女子の事を軽々けいけい看過かんかすることは出来ない。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
また、何時いつか何処かで役に立つでせう。やれ、やれ、これが現代の医学か。人間の命を、さう軽々かる/″\しく取扱つて貰ひますまい。君達は、何を知つてるといふんだ。
医術の進歩 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
女はかういふと、手を延ばしてこの日本の将校を手提鞄か何ぞのやうに軽々かる/\と車のなかに引張りあげた。そして皆で寄つてたかつて胴上げにした。
わが十年の約は軽々かろがろしく破るべきにあらず、なほ謂無いはれなきは、一人娘をいだしてせしめんとするなり。たはむるるにはあらずや、心狂へるにはあらずや。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
先々代以来無二の忠義を励み候者共に候、然れば逆臣和泉守に加担して当家へ弓を引かんこと最も其いはれなく候間、此の状軽々けい/\に信ずべきにあらず
こまやかに生茂おひしげれる庭の木々の軽々ほのかなる燥気いきれと、近きあたりに有りと有る花のかをりとを打雑うちまぜたる夏の初の大気は、はなはゆるく動きて、その間に旁午ぼうごする玄鳥つばくらの声ほがらかに、幾度いくたびか返してはつひに往きける跡の垣穂かきほ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)