“わざわざ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
態々74.5%
態〻17.0%
故々3.8%
業々1.9%
0.9%
態態0.9%
故意々々0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それから井上が何か吟味に逢うて、福澤諭吉に証人になって出て来いといって、私を態々わざわざ裁判所に呼出よびだして、タワイもない事を散々たずね
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
このことは興信所の報告にもぼんやりにおわしてあったけれども、に落ちかねる点があったので、此方から態〻わざわざ人をって間違いのないところを調べ上げたのである。
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
唯今ただいま絆創膏ばんそうこうを差上げます。何しろ皆書生でございますから随分乱暴でございませう。故々わざわざ御招おまねき申しましてはなはだ恐入りました。もう彼地あつちへは御出陣にならんがよろしうございます。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
従者 以前まえの奥様の記念として、お殿様が業々わざわざお立てなされた音楽堂でござります。
レモンの花の咲く丘へ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
兄長このかみ今夜こよひ菊花のちかひわざわざ来る。一〇九酒殽しゆかうをもて迎ふるに、再三あまたたびいなみ給うて云ふ。しかじかのやうにてちかひそむくがゆゑに、みづかやいばに伏して陰魂なきたま百里を来るといひて見えずなりぬ。
よひ々里に出でて人をわざはひするゆゑに、ちかき里人は安き心なし。我これを聞きて一二七捨つるに忍びず。わざわざ来りて教化けうげし、本源もとの心にかへらしめんとなるを、汝我がをしへを聞くやいなや。
詩人ベランゼが住んで居た縁故えんこで記念の名を負うた「ベランゼの並木路アブニウ」に臨んだ煙草たばこ屋は博士が七箇月間煙草たばこを買はれた店で快濶な主人夫婦が面白いと云ふので今度も態態わざわざ立寄つて煙草たばこを買はれた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
故意々々わざわざ手で形をこしらえて見せ
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)