“ほうそう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
疱瘡68.6%
放送7.1%
芳草7.1%
疱痘2.9%
種痘2.9%
奉送1.4%
庖瘡1.4%
法曹1.4%
法相1.4%
疱疽1.4%
1.4%
痘瘡1.4%
逢遭1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
田舎いなかの祭だから、蒟蒻こんにゃくの色が珍しく黒いと附けたところが俳諧である。その祭を見に出てくる子どもが、どれもこれも疱瘡ほうそうの痕がある。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
このごろ、いつもおやすあさには、小鳥ことりごえ放送ほうそうされたからです。しかし、そのこえは、おとなりにわほうからきこえてくるようながしました。
鳥鳴く朝のちい子ちゃん (新字新仮名) / 小川未明(著)
誠にうき世は一人いちにんのうき世ならず、家々の涙を運ぶこの青山の墓地、芳草ほうそう年々緑なる春ごとに、われも人も尽きぬ涙を墓前に灑ぐべきか。
父の墓 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
美目みめのすぐれていたことも、領主藤堂家に腰元づとめをしていた花の十八、疱痘ほうそうになって、許婚いいなずけの男に断わられようとしたのを、自分の方から先手をうって断わったのは幾章か前に書いた。
「へえ、繁ちゃんも種痘ほうそうがつきましたに、見て下さい」
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
嫡子忠作の死は毒害などではなく、まさしく庖瘡ほうそうであったことが確かめられた。
半七捕物帳:33 旅絵師 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
鎌子は自殺教唆罪きょうさざいだがとある法曹ほうそう大家は談じた。
芳川鎌子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
法相ほうそう三論の遺教中から学びいたと答えたと記す。
* 数年後、私はこの記号は、疱疽ほうそうを追い払うためにつくられたということを聞いた。
その時二成に二人の男の子があって、長男が七歳で次男が三歳になっていたが、間もなく長男がほうそうで死んだ。臧は懼れて二成に地券を返えさした。大成は二成がいくらいっても受け取らなかった。
珊瑚 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
どちらかといえばかくあかがおのほうで、それに痘瘡ほうそうあとがいっぱいござりましてな、右の小鬢こびんに、少々ばかり薄禿うすはげが見えまするで
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
男が通ってゆく時の或時の逢遭ほうそうんだものと解釈していいだろうが、比較的独詠的な分子がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)