“ほうしゃ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
奉捨18.2%
放射18.2%
報捨9.1%
報謝9.1%
放奢9.1%
砲車9.1%
芳捨9.1%
茅舎9.1%
褒斜9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
十二番の右は笠着た旅人が笠着た順礼じゅんれい奉捨ほうしゃを与へる処で、順礼が柄杓ひしゃくを突出して居ると、旅人はその歩行をも止めず、手をうしろへまはして柄杓の中へ銭を入れて居る処はく実際を現はして居る。
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
びかけると、ひとりの手から、黄色い閃光せんこうが三かくけい放射ほうしゃされた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おい、それだっても無銭ただじゃあいけねえよ、はばかりながら神方しんぽう万金丹、一じょう三百だ、欲しくば買いな、まだ坊主に報捨ほうしゃをするような罪は造らねえ、それともどうだお前いうことをくか。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
修行者は手に報謝ほうしゃを受けながら、笠の内から暫く覗いて居りましたが、お捻りを懐に入れて編笠を脱ぎ、右手めてに提げながらズッと中へ這入って来たのを見て驚きましたというは
しかれども封建君主はいかに不肖なりといえども、いかに懦弱だじゃくなりといえども、いかに狂暴放奢ほうしゃなりといえども、決して窮民となることあたわざるなり。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
大地だいちをゆるがす砲車ほうしゃのきしりと、ビュン、ビュンとなく空中くうちゅうくような銃弾じゅうだんおとと、あらしのごとくそばをぎて、いつしかとおざかる馬蹄ばていのひびきとで、平原へいげん静寂せいじゃくやぶられ
戦友 (新字新仮名) / 小川未明(著)
もう町は師走しわすに入っていた。年暮くれの忙しさ。その中を、金春流こんぱるりゅうの素謡の節を、浮世離れた悠長さにながしてゆく。——が、とがめる者もなく、また、芳捨ほうしゃの銭も、まれにしか、彼の扇子に乗らなかった。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
朝少し早く出かけて、茅舎ほうしゃ林園の、尚紫色むらさき濛気もやに包まれてる、清い世界を見ながら、田圃道を歩く心地の好いこと、それだけでも、獲物はすでに十分なのです。
元日の釣 (新字旧仮名) / 石井研堂(著)
その日は褒斜ほうしゃを朝早く出発していた。その危険な道の中でもわけて危険な処があると、二十歳になったばかりの若い主人は僕に注意した。
陳宝祠 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)