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たにかは
枯たる老樹折れて
路に
横りたるを
踰るは臥竜を踏がごとし。
一条の
渓河を
渉り猶登る事半里
許、右に折れてすゝみ左りに
曲りてのぼる。
奇木怪石千態万
状筆を以ていひがたし。
枯たる老樹折れて
路に
横りたるを
踰るは臥竜を踏がごとし。
一条の
渓河を
渉り猶登る事半里
許、右に折れてすゝみ左りに
曲りてのぼる。
奇木怪石千態万
状筆を以ていひがたし。
はや
其の
谷川の
音を
聞くと
我身で
持余す
蛭の
吸殻を
真逆に
投込んで、
水に
浸したら
嘸可心地であらうと思ふ
位、
何の
渡りかけて
壊れたら
夫なりけり。
天狗道にも三
熱の
苦悩、
髪が
乱れ、
色が
蒼ざめ、
胸が
痩せて
手足が
細れば、
谷川を
浴びると
旧の
通、
其こそ
水が
垂るばかり、
招けば
活きた
魚も
来る、
睨めば
美しい
木の
実も
落つる