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じやうりく
日一杯……
無事に
直江津へ
上陸したが、
時間によつて
汽車は
長野で
留まつた。
扇屋だつたか、
藤屋だつたか、
土地も
星も
暗かつた。
たゞさへ
神仙遊樂の
境、
特に
私共は、
極端なる
苦境から、
此極端なる
樂境に
上陸した
事とて、
初めは
自ら
夢でないかと
疑はるゝばかり。
求めて九州へ
赴かんと大坂にて兩三日
逗留し所々を
見物し
藝州迄の
便船あるを
聞出て此を頼み乘しが
順風なれば日ならずして廣島の地に
着せしかば先廣島を一
見せんと
上陸を
そこで、
外國人が
吾等の
立去つた
後で、
此島へ
上陸して、
此處は
自分が、
第一に
發見した
島だなんかと、
管を
卷ひたつて
無益と
申すのだ。